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日本工営/欧州でのエネ事業を加速/21年に売上高40億円目標、国内送電ビジネスも  [2020年1月8日3面]

英・ロンドンで商用運転を開始した蓄電施設

 日本工営がエネルギー関連分野での収益拡大に向け、国内外での事業活動を加速する。欧州地域で安定的に電力を供給するため、系統用蓄電池の建設事業や蓄電設備の保守・運用事業に本腰を入れる。2021年6月期にエネルギー事業部門の連結売上高として40億円(19年6月期約7億円)を目標に設定。電力改革を前に国内の送電関連ビジネス参入に弾みをつけたい考えだ。
 エネルギー関連ビジネスは、オランダ・ロッテルダムに拠点を置く同社の全額出資子会社「日本工営エナジー・ヨーロッパ」(NKEE社、フランク・ベルナルド社長)が中心となって行う。再生可能エネルギーの市場が拡大基調にある英国やベルギーを対象に、NKEEが現地の特別目的会社(SPC)などから蓄電施設のEPC(設計・調達・建設)を受注。発電所の建設・運用を通じ、さらなる収益強化につなげる考えだ。
 既に日本工営は2カ国で計3カ所のプロジェクトを始動。次期中期経営計画が始まる22年6月期に「10億円程度の売り上げが期待できる」(同社エネルギー事業部)としている。欧州地域で電力供給のワンストップサービスを狙い、複数系統で得られた電力を有効利用できるようにする「アグリゲーション事業」も展開する。
 欧州地域で同社が事業展開する背景には、日本国内で4月に始まる電力改革を見据えた新規ビジネスの開拓にある。21年に再エネや蓄電エネルギーを取引できる「需給調整市場」が開始。送配系統を利用した託送供給を可能にするため、経済産業省は「配電事業ライセンス」の創設を目指している。
 市場取引のルールを含む制度設計を伴うが、同社では「需給調整市場を実際にスタートできるのは10年先」(同)と見る。需給調整市場への参入をにらみ、同社は同ライセンスの登録も検討している。

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