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大成建設/技術センターに大型風洞装置新設/風圧をリアルタイムで可視化  [2020年1月8日3面]

新設した大型風洞装置

 大成建設は横浜市戸塚区の技術センターに大型風洞装置を新設し、昨年12月から運用を開始した。従来の装置よりも大型の市街地模型を置けるようになり、実験精度を高めた。高さ400メートル級の超高層建物とその周辺市街地の風状況の把握にも対応できる。風圧の計測結果をリアルタイムで可視化するシステムも新たに導入し、建物に作用する風の状況を視覚的に把握しやすくした。
 新設した風洞装置は幅3・2メートル、高さ2メートル、長さ23・8メートルの規模。6台の送風機を使って送風する。風洞実験では直径3メートルのターンテーブルに300~500分の1程度に縮小した市街地の都市模型を設置し、回転させて風向きを変えながら市街地への風の影響を実験する。最大で秒速23メートルの風が再現できる。風上にある「スパイヤ」と呼ばれる障害物を開閉することで乱れた風の再現も可能になる。
 装置の新設に伴い、風圧をリアルタイムに可視化できるシステムを新たに開発した。風圧は目に見えないが、システムでは都市模型に取り付けた圧力計での計測結果がモニターで色分け表示され、建物にかかる風圧を視覚的に確認できる。風圧分布だけでなく気流の状況も把握できる。
 同社は技術センターに1984年、既存の風洞装置を設置した。近年の台風の激甚化や、建物の高層化などを背景に、風の影響を考慮した都市設計のニーズが高まっている。台風などが建物に及ぼす影響を正確に把握するためには大型模型を使って実験する必要があり、より実用的で高性能な風洞装置を備えた新たな施設が必要だった。

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