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横河電子機器/計測機器の状態監視など包括サービス提供/災害対策へ情報「見える化」  [2020年1月9日3面]

IoT多点観測システムの構成

 センサーの開発などを手掛ける横河電子機器(東京都渋谷区、大竹眞社長)は、IoT(モノのインターネット)を活用して、防災などに必要な計測機器やデータ収集、計測機器の状態監視などを包括的に提供するシステムを開発した。水位計などの観測データをクラウドサーバーに格納し、関連情報と合わせて地図に表示して「見える化」できる。保守管理業務代行や観測機器の一括管理なども合わせたパッケージで展開する方針で、地方自治体らに積極的に提案していく。
 開発した「IoT多点観測システム」は、水位計や雨量計、気象計といった計測機器や、データを集積するクラウドなどで構成。河川やため池では雨量や水位を、道路や橋梁では雨量や風向・風速、気温、気圧の測定を想定している。
 設置しているカメラの映像や、避難所の場所、浸水ハザードマップや土砂災害警戒区域などの災害関連データ、下水道の敷設状況など関係するインフラの情報などを取り込んで、重ねて表示することもできる。アラート機能もあり、河川の水位が氾濫注意水位まで到達したら警告するなどニーズに応じて設定できる。電子黒板への手書き機能も盛り込んでいる。
 計測器には太陽電池とバッテリーによる自立電源を使用する。観測機器の異常検知やバッテリー残量の表示も可能で、豪雨時などに観測機器が壊れていて不正確なデータを基に判断するといったリスクの軽減につなげてもらう。
 観測したデータはクラウドサーバーに蓄積するため、必要に応じて市民に公開することも可能。過去の大型台風来襲時の状況を踏まえて注意点を検討したり、住民らへの防災意識向上に役立てたりといった有効活用ができるとみている。
 災害が多発する中で、地方自治体などでは観測地点の多点化や扱う情報内容が増えて、的確な情報の収集や提供の重要性も高まっている。保守管理業務が増大する傾向にあるが、職員の高齢化や人員不足、コスト削減の必要性などが大きな課題となっている。こうした背景から、同社はパッケージでサービスを展開することにした。「災害が激甚化している。データを提供することで一人でも命を救うことができれば」(同社)としている。

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