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大成建設/独自発見の微生物で地下水を浄化/浄化コスト最大50%削減  [2020年1月10日3面]

 大成建設は、独自に発見した微生物「分解菌N23株」を活用して、環境省の地下水環境基準に指定されている複数の汚染物質を同時に分解できることを世界で初めて確認した。複合汚染された地下水中の有機性化学物質を従来手法に比べ短期間、低コストで分解することが可能。浄化過程で排出する二酸化炭素(CO2)を削減するなど、環境負荷の低減にもつながる。
 分解菌N23株は汚染地下水から分離した微生物で、優れた浄化能力を持つ。分解菌N23株を活用することで、これまで単一菌株を使った微生物浄化では実現できなかった汚染地下水に含まれる複数の有機性化学物質を同時分解できる。
 分解菌N23株を活用することで浄化設備をコンパクト化し、汚染物質の負荷変動などに対しても浄化処理を安定的・効率的に行うことも可能。従来の促進酸化法と比較して、浄化コストを最大50%、浄化にかかるCO2排出量を最大84%削減できる見込み。今後は実汚染水を使った適用性評価と現地実証試験を通して技術を使った揚水浄化技術のシステム化を図り、汚染された地下水の浄化対策に適用していく。
 環境省の地下水質測定調査によると、不法投棄現場の地下水は水溶性の高いクロロエチレンなどにより広範囲な汚染を引き起こしている事例が確認されている。広範囲な地下水汚染が生じた場合はくみ上げた地下水を複数の強力な酸化剤を用いて浄化する促進酸化法が一般的だが、浄化コストが高いことやCO2排出量が多いなどの課題もあった。

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