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台風15号・19号/政府検証チーム会議が中間まとめ/長期停電や初動対応で方策提示  [2020年1月17日1面]

 広い範囲に甚大な被害をもたらした昨年の台風15、19号など一連の災害を受け、政府が設置した検証チーム会議(座長・杉田和博官房副長官)は、16日に首相官邸で開いた会合で中間取りまとめを行った。長期停電や初動対応など15号の被害で明らかになった課題の対応策を整理。電気事業法の改正や技術基準の見直しといった具体策を盛り込んだ。引き続き19号の課題も検証し、3月末に最終取りまとめを行う。
 会合で菅義偉官房長官は「災害対応は不断の見直しが必要。引き続き台風19号の課題も検証しながら対応策を検討し、次の災害へ備えたい」と述べた。中間取りまとめでは▽長期停電▽通信障害▽初動対応▽その他-の四つの論点ごとに対応策を示した。
 長期間にわたる停電については、復旧作業に時間がかかり通電が遅れたことを踏まえ、大規模災害時には完全復旧よりも早期の停電解消を最優先する「仮復旧」を早期実施する。電力会社や自治体、建設業など関係機関間での災害時連携計画の制度化や、地域のレジリエンス向上のための分散型電源設置を促進する制度整備などの実現に向け、電気事業法などを改正。20日に召集予定の通常国会に改正案を提出するとしている。
 鉄塔や電柱の損壊被害が多発したことを受け、技術基準を見直す。電気設備(鉄塔や電柱など)に関する現行基準の「(1秒当たりの)風速40メートルの風圧荷重」との規定を維持しつつ、地域の実情に応じた基準風速を適用する考え。併せて電気事業法を改正し、鉄塔設備の計画的な更新や無電柱化を含めた送配電設備への必要な投資を適切に行うための託送料金(小売り事業者が配送電事業者に支払う送電料金)制度を見直す。
 初動対応は災害に不慣れな自治体への支援充実がポイント。自治体の危機管理や防災の責任者が初動対応や災害対応の各段階で必要な知識や技術を身に付る研修を充実させる。都道府県の各種支援を迅速・的確に受け入れる受援体制と、市町村への応援体制の構築を促進する。
 災害対応に当たる自治体の技術職員不足に対応するため、国土交通省の緊急災害対策支援隊(テックフォース)の人員を増強し国の応援体制を強化。自治体が実施する家屋被害調査の人員確保に向け、都市再生機構の人員や応援体制の充実も早急に図るとしている。
 ブルーシートが設置できる地域業者不足を受け千葉県は、被災者と設置業者のマッチング支援を実施。内閣府と国交省は年度内に、こうした取り組みを全国の都道府県に展開する。

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