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国交省/直轄土木のほぼ全現場にASP普及/書類二重提出や複数ソフト利用が課題  [2020年1月28日1面]

 国土交通省の直轄土木現場でASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)を利用した情報共有システムが普及してきた。施工中のほぼすべての現場で活用されており、工事書類の電子データ提出や協議・指示の電子決済、検査手続きの電子化などさまざまな場面に用いられている。一方で、紙と電子データによる工事書類の二重提出や、複数のASPソフト間の情報連携といった課題も判明。同システムの活用促進に向け、関係者らで改善策の検討を今後進めていく。
 国交省は直轄事業でASPを活用し、受発注者間の情報共有を進めている。円滑な監督・検査業務のため、ASPの統一的な利用方法を定めた活用ガイドラインを見直すなどし、機能の拡充や活用の促進に取り組んでいる。国交省と日本建設業連合会(日建連、山内隆司会長)は23日に2019年度意見交換会フォローアップ会議の第2回会合を開催。国交省が地方整備局でのASP活用に関する調査結果を報告した。
 報告内容によると、各管内でのASP使用状況については全整備局が「9割以上での使用」と回答。ほぼすべての現場で利用されていることが分かった。ASP活用に関する周知の取り組みでは、大半の整備局が出先事務所に「事務連絡の発出」、施工者側には「特記仕様書などへ明示」といった活動を展開している。
 工事書類を電子データで原則提出させる事務所が8割を占める一方、一部の出張所や現場では紙と電子の二重提出が行われていることが分かった。電子決済時の説明用に紙の資料を用意させる傾向があり、「紙資料は作成させていない」が全体の4割にとどまり、「事務所によりまちまち」との回答が過半を占めた。紙ベースの資料を受注者に作成させることが、工事書類の二重提出につながっているのではないかと問題点を指摘している。
 使用するASPソフトは発注者からの指定はなく、すべて受注者が選定。このため管内で複数ソフトが利用されているケースも目立つ。複数工事で連携が必要な場合、違うソフト間での情報連携といった課題もあり、ASP活用に支障がないかどうかといった検証が必要となる。
 検査手続きの電子化が工事書類の簡素化に効果があるかどうか聞いたところ、全体の7割で「効果がある」と回答。書類負担の要望など電子化に手続きの簡素化を期待する意見が多く寄せられた。

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