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東京23区/20年度予算案出そろう/交通インフラ軸の街づくり推進、2区が基金創設  [2020年2月12日4面]

 東京23区の2020年度予算案が10日に出そろった。投資的経費の総額は1・8%減の5499億7200万円。11区が前年度を上回った。交通インフラを軸にした街づくりや、市街地の防災対策を推進する区が目立つ。労働環境の整備とともに、公契約の適正な履行や品質を確保するために、公契約条例の整備に乗り出す動きも継続している。
 投資的経費の伸び率が最も高かったのは90・7%の渋谷区。18年度から整備を進めてきた2カ所(高齢者ケアセンター跡地・恵比寿西二丁目)の高齢者向け複合施設が20年度の竣工を予定し、建設費を積み増した。2番目の伸び率は江戸川区(前年度比40・5%増)。中学校3校を統合する新校の建設に着手し、小学校6校でも改築に向けた設計に取り組む。学校施設の整備では、国産木材の利用を推進する取り組みを始め、構法、コスト、工程などを検討する。豊島区(59・2%減)は、前年度に旧区庁舎・公会堂跡地の開発プロジェクト「Hareza(ハレザ)池袋」に伴う関連整備事業に過去最大規模の予算を計上した反動で、大幅に減少する。
 街づくり関連の事業を見ると、中央区は築地市場跡地周辺の整備の方向性をまとめる。4月に検討業務を発注する見通しだ。同区は首都高速日本橋付近の地下化に関連するプロジェクトに投じる資金を積み立てる基金を設ける。葛飾区はJR総武線の貨物支線・新金貨物線の旅客化に向けた基金を創設することにしている。
 災害対策として、木造住宅密集地域の解消や、沿道建築物の耐震化を推進する区は多い。木造住宅を対象に、耐震改修工事や耐震診断の費用を助成する区があり、墨田区は京島・鐘ケ淵周辺地区で、「木密地域不燃化10年プロジェクト」を進める東京都と連携し、一帯の不燃化を急ぐ。千代田区は一般道路沿道に立地するマンションの耐震改修工事の助成率を20年度から拡充。土砂災害特別警戒区域は、外壁改修などの工事に助成する。
 区庁舎の建て替えを計画する中央、北、中野、世田谷、葛飾、江戸川、品川の7区は関連予算を計上。品川は、月内にも新庁舎整備事業の検討支援業務を発注する。世田谷区は現庁舎の解体、新築、設備工事を一括で担う事業者を決定し、21年2月の着工を目指す。足立区は老朽化した庁舎の大規模改修に着手する。6~8月ころに、基本・実施設計の委託先をプロポーザル方式で公募し年内に委託先を選定する。
 公契約条例を巡っては、中野区が条例の制定に向けた検討を開始する。関係者との意見交換や区民からの意見募集などを踏まえ、20年度中の制定を目指す。杉並区は21年度の条例施行に向け、事務マニュアルの作成などに取り組む。同条例は現在23区で7区が制定している。

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