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フジタら/山岳トンネル用ベルコンシステムを開発/作業空間増やし生産性向上  [2020年2月12日3面]

開発したベルトコンベヤーシステムのイメージ

 フジタとタグチ工業(福岡市博多区、田口一生社長)は、中断面の山岳トンネル工事で用いるベルトコンベヤーで、従来以上に作業スペースが確保できるシステムを開発した。切羽に近接する区間では搬送ベルトを高所に配置し、インバート部の掘削といった並行作業が効率的に実施できるようにした。覆工作業区間では搬送ベルトを低所に配置。ベルコンでズリを搬出しつつ、覆工設備であるテレスコセントルを移動できるようにした。搬送ベルトの延伸作業も効率化した。
 開発した「上下自在連続ベルトコンベア」は、搬送ベルトを高所へ持ち上げる「上越しテールピース台車」と、搬送ベルトを簡易に設置できる「ブラケットフレーム」、搬送ベルトの位置を短いスパンで低所へ移設できる「カテナリーZ台車」で構成。切羽から300メートル程度の区間は、ブラケットフレームにより搬送ベルトを高い位置に設置する。試行導入現場では約5・5メートルの場所に据え付けた。ベルコンの下側にも重機が走行できるようになるため、走行路の幅が約45%拡幅し、重機がより安全にすれ違うことが可能となるなど作業性が向上する。
 同フレームは、キャリアなどの運搬用部品を中央部に集約化したもので、養生ネットと合わせて活用する。端部と上部をアンカーで固定すれば設置が完了するため、延伸の作業時間が30%短縮できるという。
 切羽の近接区間以外は、搬送ベルトを地上付近に配置する。セントルでの作業時に人が近付けなくなる場所となるため、巻き込まれ事故などの防止になる。ベルコン稼働時にもセントルを移動できるため、全体の作業時間をより有効に活用できる。坑内の作業スペースを最大限に確保できる「連続ベルコン通過型スライディングステージ」と併用することで、より生産性が高まるとしている。
 北海道八雲町で施工中の「北海道新幹線、野田追トンネル(北)他工事」(発注=鉄道建設・運輸施設整備支援機構)の現場に適用し、有効性を確認した。フジタは、ベルコンを利用するトンネル現場で、標準設備として活用していく。

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