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主要ゼネコン26社/19年4~12月期決算/20社が受注高減、五輪関連工事収束で  [2020年2月14日1面]

 主要ゼネコン26社の2019年4~12月期決算が13日に出そろった。前期から繰り越した豊富な手持ち工事の消化が順調に推移し、24社が連結ベースで増収となった。完成工事総利益(粗利益)率は公表している24社のうち11社が前年同期を下回ったものの、18社が10%台の高水準を維持した。民間工事を中心に受注競争が激化しつつあり、業績の先行指標となる受注高(単体ベース)は20社が前年同期の実績を下回った。通期の受注高は19社が減少を見通す。
 消費増税前の駆け込み需要があった昨年度から繰越高が積み上がっており、これらを消化することで増収につなげたケースが見られた。
 第3四半期の売上高で過去最高を更新したのは大林組▽鹿島▽五洋建設▽前田建設▽東急建設▽鉄建建設▽東鉄工業-の7社。大林組と清水建設、五洋建設の3社は営業利益など全ての利益、東急建設が営業利益と純利益、前田建設は経常利益と純利益、東洋建設が営業利益と経常利益で過去最高を記録した。東急建設は渋谷駅周辺の再開発が進捗(しんちょく)し完成工事高への計上が進んだ。
 本業のもうけを示す営業利益を前年同期との比較で見ると「シンガポール以外の国にも進出し、工種も拡大することで一定の受注量を確保した」東亜建設工業は141・6%増、「利益率の高い大型建築工事で売り上げ計上が進んだ」淺沼組は93・8%増、「比較的早い段階で設計変更を獲得でき、前倒しで利益計上できた」東洋建設は53・3%増と大幅に伸びた。
 単体受注高は2020年東京五輪・パラリンピックの関連工事がほぼ収束し、消費増税前の駆け込み需要があった前年同期の反動もあり、軒並み減少した。「手持ち工事が非常に多く受注量を抑制した」(飛島建設)というケースもあった。五輪に向けた駅のホームドア工事や駅の耐震補強工事を多く受注した東鉄工業は前年同期の実績からほぼ横ばいながら過去最高の受注高を2年連続で更新した。
 今後の受注環境は「だんだん厳しくなってきている」(熊谷組)とする見方が強い。準大手、中堅ゼネコンは「スーパーゼネコンが数十億円規模の入札にも参加するようになってきた」と競争激化を懸念。一方で「今後は国土強靱化関連工事の発注もある。右肩下がりとは思っていない」(奥村組)と一定規模の工事発注を見込み、先行きを悲観していない社もある。

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