工事・計画

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JR東日本/高輪ゲートウェイ駅が完成/63立米の木材使用、環境配慮技術を駆使  [2020年3月11日4面]

国産木材を多く使用した

大空間の2階コンコースは複数のロボットが稼働する

 JR東日本が整備してきた山手線と京浜東北・根岸線の新駅「高輪ゲートウェイ」(東京都港区)が完成し、報道陣に9日公開された。駅舎の鉄骨の間や柱、壁に63立方メートルの国産木材を使用。折り紙を題材にした白い大屋根を採用するなど和の雰囲気が感じられるのが特徴。大屋根には熱反射率の高い膜素材を採用し、十分な採光を確保することで照明エネルギーを1割削減するなど環境配慮技術を駆使している。
 新駅は山手線の30番目、京浜東北・根岸線の47番目の駅となる。14日に開業する。4街区に分け、超高層ビルや複合施設を整備し、2024年ころの街開きを予定する品川開発プロジェクトの玄関口となる。駅舎の規模はS一部RC造地下1階地上3階建て。24年ころの総延べ床面積は約7600平方メートルとなる。設計は同社、デザインアーキテクトは隈研吾氏、施工は大林組・鉄建建設JV。
 木材の産地は福島県古殿町、宮城県石巻市など。大屋根の鉄骨には、古殿町の杉を約54立方メートル使用している。鉄骨の間に杉の集成材をはめ、高力ボルトで固定した。駅舎への木材利用は耐久性が課題となる。柱の木材は、「木の温かさ」と「日本らしさ」を表現しようと、アセチル化という分子レベルの特殊処理を施した。壁には伝統の大和張りの手法でガラスコーティングした杉をはった。木材の使用に伴い、港区が運用する二酸化炭素固定認証制度の「みなとモデル」の認証を得る。
 通常の駅は大量のケーブルを天井のラックに収納する。新駅は床下に収める構造としたことで、2階コンコースには木材が目立つ屋根の鉄骨までの大空間が広がる。駅舎内部の左右には、四つまたの柱が六つある。柱の接合部は、品川車両基地の古いレールを一部使用した鋳物となっている。大屋根の膜材は、ガラス繊維にフッ素樹脂をコーティングした。昼は太陽光を生かして、内部が明るく照らされる。開口部には地震の揺れに合わせて変形するETFEという透明の膜を採用し、線路などに落下しないようにしてある。
 2階コンコースには幅14メートル、高さ5メートルの「鉄道テラスビジョン」があり、高輪の歴史などを映像で紹介する。案内、警備・清掃、移動案内・広告のロボットが動く。無人自動決済の店舗も備える。自動改札には、ICカードのタッチ部分の形状と位置を変更し、QRコードの読み取り部を備えた新しいタイプを導入する。

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