BIMのその先を目指して

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BIMのその先を目指して・129/樋口一希/StructionSiteを市場導入  [2020年3月19日]

建設現場(左)とBIMモデル(右)との比較

 大林組、オーク情報システム、チェンジ、StructionSite, Inc.(本社・米国カリフォルニア州オークランド、CEO・Matt Daly)の4社は、StructionSite, Inc.が開発した平面写真だけでなく360度カメラで撮影した画像や動画を図面上に配置し管理するサービス「StructionSite」のわが国での販売体制について基本合意した。StructionSiteはすでに米国で150社以上が利用している。

 □施工だけでなく施工後の保守営繕でも活用できるため建物維持管理の品質向上に貢献する□

 StructionSiteでは利用者はPCやモバイル端末からStructionSiteにアクセスすることで、いつでもどこからでも建設現場内の状況を確認することができる。併せて、画像上で特定の箇所に印を付けて会話をする「チャット機能」を利用して建設現場の留意すべき箇所についてチームメンバー内で指示や報告のやりとりができる。
 同じ撮影地点の画像を履歴で管理し、画面上で並べて表示することができるため、同じ地点の「過去と現在」の状況を対比して確認できる。そのため二つの画像は連携して向きや角度を同時に動かすことが可能だ。さらにBIMモデルを画像データとして取り込むことで建設現場とBIMモデルとの比較も可能としている。
 360度カメラのビデオ機能を利用した自動撮影=VideoWalk機能を実現している。図面上でスタート地点を定めれば、撮影者が進んだ方角や距離を画像から認識して位置情報を推定するため、建設現場内を移動しながら撮影した360度画像データが自動的に図面の適切な位置に配置されていく。そのため配置された軌跡を選択していくことで、建設現場を歩き回るように360度画像を確認することができる。
 StructionSite特有の機能の実現によって360度画像は、施工プロセスだけでなく、施工後の保守営繕プロセスでも活用できるため、建物維持管理の品質向上にも貢献する。

 □シリコンバレーの最先端テクノロジーやビジネスモデルを取り込み、建設業の革新を目指す□

 大林組では2018年9月に米国シリコンバレーの拠点「シリコンバレー・ベンチャーズ&ラボラトリ(SVVL=Silicon Valley Ventures & Laboratory)」を通じてStructionSite, Inc.に資本参画し、大林組グループが施工する国内外の建設現場でStructionSiteを利用しながら機能拡充を支援している。
 大林組グループは、SVVLを通じて米国シリコンバレーにおける最先端テクノロジーやビジネスモデルをいち早く取り込み、建設分野で培ってきた高い技術力や豊富な経験、ノウハウと融合させて広く展開することで、世界最高水準の技術力と生産性を備えたリーディングカンパニーを目指している。
 SVVLの公式サイトによると、大林組は協業する企業や研究機関を探す目的で「Seed Selection 2018」(シードセレクション2018)と称する毎年恒例のイベントを開催していると公にしている。ここでは協業を希望する企業や組織のビジネスを資金面でも後押しすると明示しており、StructionSiteの国内市場への提供に関する今回の4社基本合意もSVVLにおける成果の結実といえよう。
 〈アーキネットジャパン事務局〉(毎週木曜日掲載)

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