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経産省/鉄塔・電柱の技術基準見直し案/鉄塔設計で特殊地形規定、近く意見募集へ  [2020年3月26日2面]

 経済産業省は昨秋襲来した台風15号の被害を踏まえ、省令で定める鉄塔と電柱の技術基準で見直し案をまとめた。山岳部や海岸沿いなど局地的に風圧が強くなる特殊な地形を定義し、鉄塔の設計に「特殊箇所」の規定を追加。台風で多く倒壊した木柱の安全基準を鉄筋コンクリート柱と同等に引き上げる。見直し案への意見を近く募集。地域の実情に応じた風速(地域風速)の基準案も6月までにまとめる予定だ。
 産業構造審議会(経産相の諮問機関)の下に設置した「台風15号における鉄塔及び電柱の損壊事故調査検討ワーキンググループ(WG)」(座長・横山明彦東京大学大学院工学系研究科教授)は23日、ウェブ会議システムを活用して会合を開き、技術基準の見直し案をおおむね了承した。
 経産省は15号で損壊した鉄塔と電柱を総点検した上で技術基準を見直す。鉄塔の設計は現行の「1秒当たり基準風速40メートル」を維持するとともに、これまで技術基準の解釈で引用していた「10分間平均」を技術基準に位置付ける。
 15号では特殊地形に伴う突風によって当初の設計強度を大きく上回る風圧荷重が発生。多数の鉄塔が倒壊したと推定。鉄塔の設計に当たり技術基準で特殊箇所を考慮するよう規定。特殊箇所を▽山岳部▽海岸部▽岬・島しょ部▽山岳部と急斜面-の4類型に整理し、基準の解釈・解説に規定する。
 15号で倒壊した電柱を種類別に見ると、木柱がコンクリート柱や鉄柱の約10倍も多かった。木柱の安全率は1・3~1・5。これをコンクリート柱と同じ「2・0」に引き上げる。
 経産省は地域風速の基準案の検討状況も報告。最新の知見や技術などを反映させることを目的に、過去70年分の台風データを収集・分析している。

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