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国交省/建築設計業務委託の指針作成/働き方改革配慮し発注、適正納期や手戻り防止へ  [2020年3月26日1面]

 国土交通省は建築設計業の働き方改革を後押しするため、発注者として留意すべき事項をまとめたガイドラインを作成した。適正な履行期間の設定に向けた定性的な事項を列挙。手戻りを防止するための業務スケジュール管理表や調整事項一覧表などを例示し、受発注者間での活用を促す。25日付で地方整備局に通知。都道府県や政令市など公共建築の発注者へも積極的に情報提供していく。
 国交省官房官庁営繕部は「働き方改革に配慮した建築設計業務委託のためのガイドライン」を作成。発注者が留意すべき事項として▽適正な履行期間の設定▽手戻り防止のための設計業務プロセス管理▽業務環境の改善と生産性向上▽履行時期の平準化と適切な業務受注-などを示した。
 履行期間は設計条件や業務内容を明確化した上で基本設計、実施設計、積算それぞれにかかる期間を適切に積み上げ、過去の実績も参考にしつつ、実情に応じて設定する。建築物の規模や用途、設計の難易度・複雑度、週休2日の確保、不稼働日などのほか、計画通知や各種法令・条例に基づく許認可の手続き、施設管理者との協議・調整といった調整期間も考慮する。
 受発注者間で情報を共有し手戻りを防ぐ。業務の進展状況を的確に把握・共有する業務スケジュール管理表を活用。業務の遅延の有無を確認するなどし、設計の手戻り防止に努める。クリティカルパスを考慮した業務スケジュール管理表のイメージを示した。受発注者間で質疑・要望・確認事項と回答・対応などの調整事項を一覧表にし「見える化」。伝達ミスや確認の相違を防ぐ。
 設計業務の発注前にあらかじめ、敷地や規模、予算などの設計条件を決定するとともに、企画内容を明確化し企画書や基本計画などをまとめる。設計業務の着手後速やかに、受発注者と施設管理者で合同の現地調査を実施。設計条件の確認や設計方針を明確にする。設計方針や内容を審査・確認する体制をあらかじめ整え、適切なタイミングに企画内容への対応状況を確認し指示などを行うよう努める。
 業務環境の改善などではウイークリースタンスの徹底、テレビ会議の活用などを進める。適切な業務発注ではプロポーザル方式の技術提案書作成期間の設定に当たり、大型連休や年末年始などに配慮し、十分な作業期間を設ける。
 昨年4月施行の改正労働基準法に基づき、建築設計業に罰則付きの時間外労働規制が適用された。中小には今年4月から適用される。昨年6月には公共工事品質確保促進法が改正され、「建築設計」を含む調査や設計などの業務が法律の対象に明確に位置付けられた。

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