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東急電鉄/東横線・田園都市線・大井町線64駅のホームドア設置が完了  [2020年4月20日4面]

搬出したホームドアの設置作業

 東急電鉄は、東横線、田園都市線、大井町線の64駅で進めていたホームドアとセンサー付き固定式ホーム柵の設置を完了させた。工期、工事費を削減するため、回送列車でホームドアをまとめて搬送したり、補強工法を工夫したりした。ホームへの転落事故が減少しており、踏切への検知装置の設置などさらに安全対策を強化するという。
 ホームの安全対策として、2020年に64駅でホームドアを設置することを15年1月に決め、工事を行ってきた。19年度末までに対応する目標を17年5月に設定。3月22日に大井町線・等々力駅で運用を開始し、設置を終えた。
 設置工事の期間と労力を縮減しようと、ホームドアは1ホーム分の20~40間口を夜間の回送列車で一括して搬送した。昼に車庫で積み込み、ホームに夜間搬出し、設置作業を行った。通常1ホーム分の搬入・設置は8日(8夜間)必要となるが1夜で終えた。
 ホームドアは基礎への負荷が増し、風圧を受けるため、基礎杭の打設などが必要になる。軌道に必要な重機を配置した作業が効率的なものの、作業は送電停止中に限られ、回送列車や別作業の車両が走行する際は作業を進められない。そこでホーム直下の既設の擁壁を生かしながら、擁壁と一体となってホーム直下を補強する措置を講じたり、ホーム上から人力で杭を立て込むといった工法を採用したりすることで、工程を短縮した。既存の擁壁を活用することで工程を4割程度短縮できたという。
 田園都市線は、ホーム上に列車の検知センサーを設置した。車両側のドアの開閉操作とホームドアの開閉を連動させる「情報伝送装置」を車両に導入しておらず、車両を改修せずに車両数や列車の種別の情報を伝送することで扉の開閉の可否と範囲を自動判断できるようにした。同線は4ドア車と6ドア車があり、6ドア車45両の4ドア車への置き換えを17年度中に完了させた。
 同社によると、ホームドアの設置に伴い、転落事故は14年度の131件が19年度は10件(2月末時点)に減り、ホーム上の輸送障害は14年度の32件が19年度は5件(同)となった。踏切の安全対策も進める方針で、踏切全体を検知できる3D式踏切障害物検知装置の整備率を世田谷線、こどもの国線を除いて21年度末までに100%にする。踏切は135カ所あり、19年度末までに83カ所に設置するという。

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