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ゼネコン各社/21年3月期、業績予想「未定」が続出/新型コロナの影響見通せず  [2020年5月18日3面]

 主要ゼネコンで、2021年3月期の連結業績予想を未定とするケースが相次いでいる。15日までに主要ゼネコン26社中、19社が決算を発表しているが、このうち大林組など9社が、新型コロナウイルスの感染拡大による影響を現時点で合理的に算定することが困難との理由で、業績予想値を示さなかった。見通しを発表した企業の中でも大きく変動する可能性を指摘するケースなどがあり、対応に苦慮する状況が浮き彫りとなっている。
 業績予想を未定としたのは、▽大林組▽フジタ▽安藤ハザマ▽東急建設▽鉄建建設▽東亜建設工業▽東鉄工業▽淺沼組▽錢高組。大林組は、工事中断による売上計上時期の期ずれといった影響や、工期延長による経費の増加などが懸念されると指摘。追加費用の負担に関する発注者との協議が見通せないことや、労務・資材価格や今後の受注動向が予測できないことも理由に挙げた。「景気の悪化に伴う設備投資意欲の減退が、中長期的に大きな影響が出ると考えている」(同社)と指摘し、今後の影響拡大への危機感を示した。
 「金融資本市場の変動などの影響を注視する必要がある」(安藤ハザマ)、「(国内は)収束の兆しもあるものの、感染が再拡大する可能性も否めず、先行きが見通せない」(淺沼組)といった声も上がった。
 このほか、西松建設と東洋建設は、業績予想を示したものの、影響を合理的に見積もることは困難などとして、新型コロナの影響を反映していない数値としている。大成建設と三井住友建設は、感染収束の状況などにより提示した業績予想が大きく変動する可能性があるとした。大手ゼネコンの担当者は「現時点で顕在化していないが、受注した工事が止まるケースがあるかもしれない」と不安を隠さない。政府による景気の下支えが重要との指摘する声もある。

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