論説・コラム

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回転窓/房総車両で復興を後押し  [2020年5月18日1面]

 フルハーネスタイプではないけれど、職人が一戸建て住宅の屋根に上がって安全帯のフックを掛け、地上からの部材を受け取り、仮設の足場を手際よく組んでいく。ブルーシートをかぶった近所の住宅でようやく屋根の修理が始まった▼屋根をふき替える専門職の手配が追いつかないながら、「梅雨前には終えてくれるそうです」と世帯主の男性がほっとしたような顔で話してくれた。記録的な暴風となった昨年9月の房総半島台風から8カ月以上。千葉県内は爪痕が痛々しい地域がいまだ少なくない▼JR東日本が内房線、外房線といった台風被害が大きかった房総エリアなどを対象に新型車両を投入する。主要回路に炭化ケイ素半導体素子を用いて消費電力を減らしたり、車いす対応の大型トイレなどバリアフリー対応を進めたりする最新鋭となる▼車両は房総をイメージしたデザイン。海と菜の花のような明るい青と黄色の帯に、波しぶきがモチーフの水玉模様が特徴という▼営業運転は来春から。安心して旅行ができる日が訪れ、新型車両が台風だけでなく感染症でも傷ついた観光業の復興の一助となるのを期待したい。

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