技術・商品

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

佐藤工業、高知工科大学/高流動コンクリート用検査器開発/全量の2割で効率的に試験  [2020年5月20日3面]

アジテータ車からコンクリートを受ける試験器。試験時には管の先はポンプ車につながれる

 佐藤工業と高知工科大学の大内雅博教授は、打設前の高流動コンクリートの品質を検査する試験器を開発した。アジテータ車とポンプ車の間に接続し、全量の2割程度をサンプルとして管に通す過程で品質を試験する。品質の低いコンクリートを効率的に選別・廃棄できるため、コンクリート構造物の品質向上につながる。今後は実用化に向けて課題を洗い出し改良していく。
 開発した「自己充てん性能検査試験装置」はじょうごと管を組み合わせた形状。じょうごで受けたコンクリートが管を通ってポンプ車に供給される仕組み。じょうご部分でサンプルのコンクリートを受け入れ、一度管の下に落としてから重力の作用で上げる流動障害方式とした。
 同方式では硬かったり、材料分離が起こってしまったりしている品質の低いフレッシュコンクリートは流れず管の中にとどまる。管の詰まりや流れの鈍化によって不良品が即座に検知できる。
 アジテータ車とポンプ車の間には、二つの車両を直接接続するバイパスと、試験器を経由してポンプ車に供給する装置を設置。試験器には無作為にコンクリートが流れ、全量の2割程度をサンプルとして試験する。
 同社によると、高流動コンクリートを使う工事はコンクリートの性能が構造物の品質に特に影響するため、全量を事前試験することが望ましいという。実際は全量を試料として採取するのは手間が掛かり実現できなかった。従来方式の試験器はポンプ車のホッパーに搭載しているため、ポンプ車の振動が試料に伝わることで試験結果に影響を与えてしまう懸念があった。
 開発した試験器は全量を試験することはできないものの、無作為に試料を抽出することで試験結果の信頼性を高めた。試験器に車両の振動が伝わらないため適正に品質を試験できる。

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。