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国交省/流域治水プロジェクト立ち上げ/自治体と連携、事前防災へ対策メニュー明示  [2020年5月28日1面]

流域治水プロジェクトの公表イメージ。水系ごとに事業の目標や全体像を分かりやすく提示する

 国土交通省は頻発する激甚な水災害を踏まえ、全国の1級水系(99水系)を対象に「流域治水プロジェクト(仮称)」を立ち上げる。河川整備計画を基に、治水分野で早急に講じるべき事前防災の対策メニューを地方自治体と連携して検討する。流域ごとに取り組みの全体像や効果を明示し、国民の理解促進や事業展開の加速に結び付けたい考え。台風19号で被災した7水系で展開する再度災害防止対策と、気候変動を考慮した抜本的な対策と3本柱で治水対策の実効性を高める方針だ。
 流域治水プロジェクトでは、水系ごとに河川整備計画の情報を洪水の流下目標や対策に落とし込む。事前に実施すべき▽堤防整備や河道掘削、ダム再生といった河川対策▽土地利用規制・誘導など流域対策▽ソフト対策-などのメニューをまとめる。情報提供の方法は、台風19号で決壊した阿武隈川(宮城、福島県)など7水系で取り組む「緊急治水対策プロジェクト」をモデルにする。
 検討作業には河川管理者だけでなく、都道府県や市町村も参加。情報を自治体主導の防災街づくりなどに生かしてもらう。
 流域治水プロジェクトのスケジュールは未定。出水期前の自治体との協議の場でプロジェクトの方針や意義などを説明しており、「種まきの段階」(国交省担当者)という。
 国交省は急激に進む気候変動の影響などにより激甚な水災害が相次ぐ現状を踏まえ、防災・減災対策の方針転換に腐心している。国交省の有識者会議が26日に示した気候変動の影響に考慮した水災害対策の提言骨子案は、自治体や企業、地域住民を巻き込んで流域全体で対策に取り組む「流域治水」を根幹に据えた。提言には流域治水プロジェクトの必要性も盛り込まれる見通しだ。

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