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政府/出水期迎え水災害防止や被害軽減に万全/感染拡大防止に留意し取り組み徹底  [2020年6月3日1面]

 降雨量が多くなる出水期(6~10月)を迎え、政府や地方自治体は水災害の防止や被害軽減に万全を期す。政府の中央防災会議(会長・安倍晋三首相)は自治体などに防災体制の強化を要請。災害発生を未然に防ぐため危険箇所の巡視・点検の実施などを求めた。赤羽一嘉国土交通相は2日、閣議後の記者会見で「感染症の拡大防止に留意しながら、防災・減災の取り組みを積極的に進める」と力を込めた。
 気候変動の影響で自然災害が激甚化・頻発化する中、2019年は台風や豪雨などにより各地で甚大な被害を受けた。こうした状況を踏まえ、中央防災会議は「梅雨期および台風期における防災体制の強化について」と題する文書を関係省庁や都道府県などに送付。災害の未然防止策や災害発生時の対応策を、地域の実情に応じて可能な範囲・方法で実施するよう求めた。
 危険箇所の巡視・点検では、河川の氾濫や崖崩れなどのリスクが高い箇所での確認徹底に加え、従来危険性を把握していない区域も再度点検するよう求めた。必要箇所を補修して河川管理施設を強化。施設の操作人員の配置計画や連絡体制などの確認も要請した。
 企業に対しては甚大な災害発生の危険性などが高まった場合、安全確保が必要な従業員の待機・受け入れやテレワークの実施など適切な対応を講じるよう協力を求める。災害発生時に住民の早期避難を可能とする体制の構築を要請。防災情報の確実な伝達の徹底や、要配慮者に対応した情報発信などを呼び掛ける。
 国交省は治水対策として流域全体を俯瞰(ふかん)し、国、自治体、企業、地元住民など河川流域の関係者で取り組む「流域治水」へと転換する。昨年の台風19号で決壊した阿武隈川(宮城、福島県)など7水系の緊急減災プロジェクトを推進。赤羽国交相は「出水期までに被災前と同じ高さの堤防を復旧させる。河道掘削などの改良復旧を着実に行い、治水安全度の向上を図る」としている。
 相次ぐ激甚災害を踏まえ、外局を含め全部局の幹部で構成する「防災・減災対策本部」(本部長・赤羽国交相)で検討している総合的な防災・減災対策を月内に取りまとめる。
  《中央防災会議が自治体などに要請した梅雨期・台風期の主な防災態勢強化策》
 【災害の未然防止策】
 △防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策(2018~20年度)の実施
 △危険箇所などの巡視・点検の徹底
 △河川管理施設をはじめとした施設管理などの強化
 △地下空間の浸水対策などの強化
 △道路の冠水・のり面崩壊・越波対策などの強化
 △企業に対する避難意識などの啓発
 △避難勧告の発令・伝達、避難判断のための訓練など
 △ボランティアによる支援活動環境の整備
 【災害発生時の対応策】
 △防災気象情報・河川情報の収集
 △早い段階からの危機意識の醸成・確実な防災情報伝達の徹底
 △要配慮者への情報伝達など

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