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国交省/「工期の基準」骨子案/全般・工程別・分野別に整理、受発注者の考慮事項抽出  [2020年6月5日1面]

 国土交通省は中央建設業審議会(中建審、柳正憲会長)が作成する工期に関する基準の骨子案をまとめた。基準は適正な工期設定で受発注者双方が考慮すべき事項の集合体と位置付ける。適用範囲は公共・民間問わず建設工事に関わるすべての受発注者とし、双方の責務を明確化。工期全般、工程別、分野別に考慮事項を整理する。働き方改革や生産性向上に関する取り組み事例も盛り込む。
 中建審に設置した工期の基準作成ワーキンググループ(WG、古阪秀三座長)の第4回会合を4日に東京・霞が関の省内で開催。これまでの会合を踏まえ基準の骨子案を提示した。
 基準は▽総論▽工期全般にわたって考慮すべき事項▽工程別に考慮すべき事項▽分野別に考慮すべき事項▽働き方改革・生産性向上の取り組み▽その他-の6章で構成。改正建設業法で規定する「著しく短い工期の禁止」の勧告については、基準を踏まえるとともに、過去の同種類似工事の実績との比較などを行い、許可行政庁が工事ごとに個別判断するとした。
 基準を適用する工期を「建設工事の施工着手段階から竣工までの契約工期を指す」と定義する。公共工事では発注者が設定。民間工事は▽発注者の工期概算後、受注者の提案を受けて、受発注者双方の合意で設定▽受注者が施工段階の前から関与して、発注者が設定-の2通りを示した。
 発注者の責務には設計図書で施工条件をできるだけ明確にすることや、生産性向上の取り組みを推進するため受注者に協力するよう努めることなどを明記。民間工事では建設業の働き方改革のため適正な工期設定が必要だとエンドユーザーに理解を求め、工事を進めることが重要とした。
 受注者の責務には適正な工期に沿った見積もりの提出に努め工期ダンピングを行わないことや、施工条件が不明瞭な場合、発注者に伝えて条件を明らかにすることなどを盛り込む。
 工期全般の考慮事項には、自然要因や休日・法定外時間、関係者との調整などを列挙。追加工事や設計変更がある場合、必要に応じて工期延長を含め適切に工期を変更することが重要とし、受発注者協議の上、適切に工期変更するとした。
 工程別では、準備、施工、後片付けの3段階に分け、それぞれに考慮事項を整理。全体工程のしわ寄せが後工程に生じないよう、各工程で適切に進捗(しんちょく)管理。工程の遅れが工期全体に影響する場合は適切に対応するとした。分野別では▽住宅・不動産▽鉄道▽電力▽ガス-の4分野それぞれの特徴を踏まえ考慮事項をまとめた。

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