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安藤ハザマら/トンネル坑内可視化システムを開発/360度カメラで状況把握  [2020年6月23日3面]

トンネルリモートビューの閲覧画面

 安藤ハザマは22日、エム・ソフト(東京都台東区、飯田昌宏社長)と共同で施工中の山岳トンネル全線の坑内状況を可視化する「トンネルリモートビュー」を開発したと発表した。360度カメラを搭載した車両で坑内の映像を取得し、日々変化する坑内状況を把握。トンネル全体の重機や仮設備の最適配置を行うなど、トンネル施工の合理化に役立てる。
 トンネルリモートビューは、トンネル坑内の任意の位置からトンネル全線の坑内が全方位閲覧できる。GNSS(全球測位衛星システム)などが使用できないトンネル坑内が対象。360度映像が取得できる360度カメラ、トンネル坑内を走行する車両、車速センサー、データの変換・閲覧を行うパソコンで構成する。
 車両に搭載した360度カメラでトンネル坑内全線を走行しながら映像を取得する。撮影位置情報は車速センサーによる車速から走行した距離を算出して取得する。走行終了後、映像とトンネル坑内での位置をひも付けたデータに専用ソフトで変換する。
 データは専用ソフトから閲覧する。閲覧画面でカーソルをドラッグすると任意の位置に移動し、画面をドラッグすることで視点が回転。任意の方向から画像を確認できる。ネットワークを通じて画像データにアクセスすることで本社や支店などの遠隔地からも坑内の状況を確認できる。
 システムは現在複数の現場で運用中。今後は山岳トンネル現場に適用し、システムの改良を進めていく。山岳トンネル工事以外にも既設トンネルや導水路などの維持管理工事の点検・調査や災害時の状況確認への活用も検討する。
 山岳トンネル工事ではトンネル先端の切羽での掘削作業と並行して、後方数百メートルにわたってインバート工や覆工などの作業が行われる。資材運搬や掘削ずりの搬出は後方での作業を縫って行われるが、切羽の掘削やインバート工、覆工などの施工サイクルはそれぞれ異なり、工種の位置関係は日々変化する。全体作業を効率化するにはトンネル坑内全体の状況を把握し、重機や仮設備の配置を適切に管理することが必要になる。

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