企業・経営

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

大建工業/設備投資計画を凍結/建材需要の低迷想定、新型コロナリスクに対応  [2020年6月25日3面]

億田社長

 大建工業が中期経営計画(2019~21年度)に盛り込んだ設備投資を凍結する。新型コロナウイルスの流行が経済に与えるインパクトが大きく、建材需要が縮むと判断した。製品の安全性や競争力維持に関連する技術開発などに投資を集中する。同社は21年3月期の業績予想も不透明な要素が多いとして、開示を先送りしている。
 中期計画では戦略投資として3年間で海外事業300億円、国内事業100億円を予定していた。設備の維持更新などを目的に計画していた150億円(1年当たり50億円)は基本的に続ける。必要性を見極めながら投資するため150億円以下になる可能性もあるという。
 事業活動に関連する費用も全面的に見直す。旅費や賃借料のほか展示会販促費などすべてを精査する。その上で中長期的な競争力確保に必要な技術開発や人材確保、インフラ整備などに投資を振り向ける。5月に開いたウェブ会議システムによる決算説明会で、億田正則社長は「中長期で企業価値を損なうことがないよう優先順位を明確にし、守るべきは守るスタンスをとる」との方針を明らかにした。
 働き方改革にも注力する。テレワークとオフィス勤務を組み合わせるほか、時差通勤の定着化を推進。サテライトオフィスの活用も視野に入れている。シニア層の活用に加え、仕事と介護や子育てが両立できる体制を整える。「キャッシュフローがこれまで以上に重要になる」(億田社長)として、収入から支出、さらに手元に残る資金の管理も強化する。取引関係の強化や株主の安定化などを目的に保有している政策保有株式の削減も続ける。
 新型コロナの感染拡大で安全や公衆衛生に対する意識は社会全体で高まっている。同社は安全で健康的な空間づくりを手掛ける中で蓄積してきた知見を踏まえ「社会への貢献の在り方を検討する」(同)考えだ。

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。