BIMのその先を目指して

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BIMのその先を目指して・141/樋口一希/グローバルBIMがオンラインセミナー  [2020年6月25日]

プレファブ・ユニット施工の事例

 グローバルBIM(本社・東京、中野隆社長)は6月11日、第3回オンライン・セミナー「with covid-19,after covid-19」を開催した。筆者もWEB会議システム「ZOOM」(ビデオコミュニケーションズ)を介してオンライン取材した。25日に再放映されるので参加希望者は問い合わせアドレス(seminar@global-bim.com)まで連絡のこと。

 □デジタルツインプロジェクトの現場担当の報告+WEBオンライン会議システムの有効性□

 第1部では「日本初の完全デジタルツインプロジェクト:オービック御堂筋ビル」と題して5月28日付の本稿にも掲載した事例報告が建設当時の副所長である加藤誠氏(鹿島建築管理本部建築設備部工務グループスマート生産推進チームリーダー)より行われた。
 第2部では「生産性を上げるWEB会議の活用」と題してテレワークの基軸となるオンライン会議システムの有効性について、平澤大地氏(ヤマウラ技術本部)からの報告があった。ヤマウラは長野県駒ケ根市に本社を置く東証1部上場のゼネコン。グローバルBIMではBIM導入から運用促進に向けたコンサルティングサービスを提供している。
 第3部では「効果的なWEB会議(テレカン)について」と題して大島努氏(グローバルBIM)からの情報提供があった。その後、「今後のセミナー開催について」の予定が提示され、最後に矢嶋和美氏(グローバルBIM副社長)から「with covid-19,after covid-19」に向けたグローバルBIMの果たすべき役割が語られた。

 □デジタルツインによるフィジカル・ディスタンシングの確保によってコロナ対策を追求□

 オービック御堂筋ビルの建設では、BIMによるデジタル情報を設計・施工から施設管理まで援用し、デジタルツインを実現することで、フィジカル・ディスタンシングの確保によるコロナウイルス対策の可能性を示唆している。
 建設業におけるデジタルツインを考える時、シンガポールのBCA(建築建設庁)のBIM Studioに掲げられた「Build twice,first virtual,then real」(2度建てる、最初はバーチャルで、次にリアルで)を思い起こす。これをコロナ状況下に置き換えると「Build twice,first digitally, then physically」となるだろう。
 施工現場では多く「real=physically」に頼っているためコロナ状況下ではフィジカル・ディスタンシングの確保が重要だ。オービック御堂筋ビルでは、BIMによる建物構成要素の3次元モデル化を通じて工事プロセスもデジタル化している。
 具体的には製造設計によってモジュールの最適化を行い、現場でのプレファブ・ユニット施工を可能にしている。写真は空調ダクトのモジュールコンストラクションの事例だ。系統ごとにダクトをコンテナで搬入し、パッケージングの受け入れ検査の後にQRコード読み込みで設置情報などを確認してワンタッチ接続することによって「real=physically」な作業を大幅に短縮している。

 □資料の共有で議題に集中でき会議時間も短縮可能との成果とともに出張経費の縮減の効果も□

 ヤマウラでは、オンライン会議システム「Microsoft Teams」を用いた複数拠点間での通常業務の打ち合わせ事例などを紹介した。  それによると、会議参加者間での日程調整が格段に楽になり、全員で資料を共有できるため議題に集中できるとともに、会議時間も短縮可能との成果が表れた。電話をかけるような感覚で会議が開けるので開催頻度も高まり、指示内容の伝達が確実となった。実利的には物理的な移動がなくなったため出張経費の縮減効果があった。
 コロナ感染防止への対応期間も長期化することが想定される中で、仕事に対する考え方を転換し、働き方改革にもつなげていきたいと抱負を述べている。オンライン会議はすでに特別なものではなくなった。
 〈アーキネットジャパン事務局〉(毎週木曜日掲載)

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