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西松建設/RC造建物の柱梁接合部PCa化率高める構法を開発/サイズ抑え運搬可能に  [2020年6月30日3面]

アジャストビーム構法では降伏ヒンジ位置を調整することで、PCa接合部をコンパクト化した

 西松建設は29日、高層RC造建物の柱梁接合部のPCa(プレキャスト)化率を向上する「アジャストビーム構法」を開発したと発表した。開発に当たって静岡理工科大学丸田誠教授の指導を受けた。従来の中柱梁接合部は運搬時の制約でPCa化が困難だった。同構法はサイズを抑えPCa化を可能にした。これにより施工の合理化と工期短縮を図れるようになる。
 同構法は柱接合部から飛び出す鉄筋の長さを短くコンパクトにすることで、運搬車両への積み込みが可能なPCa化を実現した。
 RC造の柱梁接合部からは鉄筋が飛び出している。従来は飛び出した鉄筋を含めて長さが2・4メートルを超えてしまうため、運搬車両に積み込むことが困難だった。同構法は、PCa部材の接続に使われる機械式継ぎ手の位置を比較的中柱に近い位置にすることで、PCa部材としての大きさを2メートル程度にコンパクト化した。
 機械式継ぎ手の位置は、梁の曲げ抵抗力が上限に達して回転のみ可能な状態(降伏ヒンジ)になる位置を考慮して設定する。同構法は降伏ヒンジの位置を調整するヒンジリロケーション技術を活用し、梁端部から接合部内の主筋を梁一般部主筋より太径・高強度化。これにより機械式継ぎ手を柱面寄りに設定した。
 機械式継ぎ手位置を変化させることで梁の曲げ強度が調整可能で、設計自由度が高い点が特長。機械式継ぎ手の位置を離して梁の曲げ強度を大きくできるため、梁一般部主筋を削減したり、ロングスパンに対応させたりすることも可能になる。
 ヒンジリロケーションによって降伏ヒンジ位置を柱面から離す。見掛けの接合部形状が大きくなるため、接合部内主筋の付着改善や柱梁接合部の曲げ降伏防止等の効果も期待できるという。今後は高さ60メートルを超えるRC造建物の設計・施工物件をターゲットに、同構法の適用を積極的に推進していく。

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