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新型コロナウイルス/PFI・PPP協会、事業継続へ提言/公共のリスク負担検討を  [2020年7月10日2面]

 日本PFI・PPP協会(植田和男会長兼理事長)は、PFI事業の継続に向けた提言をまとめた。新型コロナウイルスの流行で民間が運営する公共施設や給食事業が休止を余儀なくされる事態が発生した。「PFI事業は公共サービス」(植田会長)との観点から、コロナ禍の影響で発生した損失の負担方法について公共が民間と積極的に検討するよう強く求めている。
 PFI事業は、天災などの不可抗力で費用の増加や損害が発生した場合、公共が一定割合で負担するケースが多い。提言では「コロナ禍が不可抗力に当たると解釈できる可能性がある」と指摘。緊急事態宣言の発令や自粛要請など、一連の動きのどこまでが不可抗力になるかは大きな課題とした。
 PFI標準契約に定められている「法令変更等」にも言及した。法令の改正などで事業費用の増加が予想される場合、公共団体などに通知することで費用の増加分を請求できる。強制力を持つ行政指導などによる休業は、法令変更などに含まれる可能性が高い。法的根拠がない「自粛要請」でも事業者が直面する事態はほぼ変わらないと主張。公共団体が明確に行政指導して、増加費用を合理的に負担する姿勢が必要とした。
 事業者が公共の土地や建物を借りて事業を行う場合の賃料や、コンセッション(公共施設等運営権)での運営権対価の減額も取り上げた。民法や借地借家法の規定を根拠に柔軟な対応を検討するよう求めた。
 植田会長は「(PFI事業の)大きな転換点に来ている」と強調。コロナ収束後の事業発展に向け「民間が青天井で負担を持つようなリスク分担の在り方は変わらざるを得ない」と述べた。
 内閣府は7日に新型コロナの影響への対応方針について、都道府県や自治体に通達した。コロナ禍で事業に支障が出た場合、「基本的に不可抗力によるものと考えられる」とした。事業者との損害分担の在り方などの見直しの協議、各種補助金などを活用した支援の検討を求めた。

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