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西松建設/パイルキャップせん断耐力、1・4倍に向上/新工法の設計方法確立  [2020年7月13日3面]

HSSパイルキャップ工法の概要

 西松建設は10日、コンクリート杭と構造物をつなぐパイルキャップのせん断耐力を高める「HSSパイルキャップ工法」を開発した。パイルキャップの大きさを変えずに高いせん断耐力が確保できる。せん断耐力が従来の1・4倍となり、より大きな地震力に対しても設計が可能という。
 同工法の開発に当たっては、実大の杭材とパイルキャップを使った構造性能確認実験を実施した。杭頭部をパイルキャップに埋め込み、杭頭定着筋を併用する併用接合工法のパイルキャップのせん断力に対する抵抗機構を明らかにし、設計方法を確立した。
 コンクリートのせん断耐力に加え、パイルキャップ内に配置する鉄筋の耐力や軸力による摩擦抵抗力を組み合わせることでパイルキャプの大きさを変えることなく、従来よりも大きなせん断耐力を確保。従来式のパイルキャップ工法と比較して、パイルキャップの大きさが同じ場合のせん断耐力は1・4倍高まるという。
 HSSパイルキャップ工法ではパイルキャップに埋め込んだ杭頭部の周囲部分U型とロ型の補強鉄筋を配置。これらの補強鉄筋がコンクリート部分と組み合わさってせん断力に抵抗する。杭に圧縮の力(圧縮軸力)が作用する場合は杭頭部とパイルキャップ間の摩擦力がせん断力に抵抗する。補強鉄筋や圧縮軸力による摩擦力の効果を設計式に反映することで、パイルキャップの大きさを変えずに従来式よりも大きなせん断耐力を確保する。
 既製コンクリート杭の頭部(杭頭部)をパイルキャップに剛接合する方法では、併用接合工法の採用事例が多い。併用接合工法のパイルキャップに作用する横方向の力(せん断力)に対する抵抗機構は、実験などで明らかにされていないため、現状は設計者の判断に基づき杭頭定着筋で接合する方法のパイルキャップのせん断設計式(従来式)などを準用して設計している。

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