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東亜建設工業ら/レアアース採取めざし解泥試験実施/JAMSTECから受注  [2020年7月16日3面]

実証実験の様子

 海洋研究開発機構(JAMSTEC、松永是理事長)は15日、深海からのレアアース採取を見据えた大型試験機による泥土採取に向けた試験を、報道陣らに公開した。採取に当たっては、レアアースを含む海底堆積物(レアアース泥)をかき混ぜて細粒化する解泥と呼ぶ作業が必要で、東洋エンジニアリング・東亜建設工業JVが検討している。千葉県袖ケ浦市の東亜建設工業の実験ヤードで検証を進め、2022年度の実海域での実験を目指す。
 南鳥島(東京都小笠原村)周辺海域の約6000メートルの深海底からレアアース泥を引き揚げて回収する構想の一環。内閣府による戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の革新的深海資源調査技術「レアアース泥の採泥・揚泥技術」として位置付けられている。
 東亜建設工業らは、地盤改良船の先端の撹拌(かくはん)翼をベースに、小型の試験機から実験を積み重ねてきた。今回は3分の1スケールの大型試験機を導入。現地から採取したレアアース泥を模擬した供試体を、直径1メートルの特殊なブレードを用いてかき回し、4ミリ以下の粒度に解泥する作業を繰り返し、最適な撹拌翼の形状や貫入パターンなどを探っている。
 同日には、3メートルの高さの供試体による解泥状況を公開。JAMSTECは、世界初の技術に取り組む意義を説明した。東亜建設工業は「成果を上げて日本の未来に貢献できるよう微力を尽くす」(森澤友博技術研究開発センター課長)とした。同社の秋山優樹社長も視察した。
 内閣府の石井正一政策統括官(科学技術・イノベーション担当)付戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)革新的深海資源調査技術担当プログラムディレクターは「経済的価値をいかに出すかが海洋開発のベースになる」との認識を示すとともに「解泥が一番の肝になる。しっかり進んでいて素晴らしい」と語った。
 JAMSTECは検証を進めた上で、深海3000メートルの実海域での実験につなげる。

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