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清水建設ら/重機と人の接触災害防止でシステム開発/しゃがんだ状態でも人を検知  [2020年7月27日3面]

システムの画像解析AIは、写り込んだ人の骨格から体の向きや足元の位置まで推定できる

 清水建設は22日、東京大学発の人工知能(AI)ベンチャー・Lightblue Technology(東京都文京区、園田亜斗夢代表取締役)と共同でカメラユニットと画像解析AIを使った監視システムを開発したと発表した。カメラに人が写り込むと、AIが検知して警告音などを発して注意を呼び掛けるシステム。山岳トンネル現場での人と重機との接触災害防止に役立てる。
 システムでは重機に取り付けた単眼カメラの画像から重機周辺の危険区域内にいる人を瞬時に検知。警告音、ライト点灯、モニター表示などでアラートを発報する。しゃがんだ状態でも人を検知できる点が特長。カメラに写り込んだ人の関節の動きなどから、そのときの姿勢やポーズまで認識する。従来の画像解析技術ではしゃがんだ状態では検知が困難だったが、開発したシステムはその点をクリアした。
 コンパクトかつ安価な単眼カメラでも高価なステレオカメラ並みの距離推定精度を発揮する。システムの核となる画像解析AIは、人が取るさまざまな姿勢の骨格を機械学習している。そのため手荷物などで画像中の人の身体の一部しか写っていない場合であっても検知が可能という。
 AIが推定した骨格から得られる足元の位置を基準に、検知した人と重機との距離を推定する。距離が5メートル以下になると、作業者と重機オペレーターに警報を発する。
 重機接触災害の防止対策技術では複眼のステレオカメラを使って人の検知と重機からの距離推定を行うカメラ監視システムが製品化されている。ただ、既存製品は導入コストが高いことや、しゃがんだ状態では検知が難しいことなどが課題だった。
 清水建設によると建設現場で発生する災害のうち、重機との接触による災害は全体の2割程度を占めるという。特に狭い作業空間内で複数の重機を稼働させる山岳トンネル現場では、重機と作業員との接触リスクが高まる。

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