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山形県/最上小国川ダム(最上町)が竣工/東北初の流水型、施工は前田建設JV  [2020年8月5日6面]

運用を開始した最上小国川流水型ダム

テープカット

 山形県が県東部を流れる1級河川最上小国川の上流で建設を進めていた「最上小国川流水型ダム」(最上町)の竣工式が3日、ダムサイト左岸で開かれた。流域の氾濫防止を目的とした治水専用のダム。洪水だけをためる流水型ダムは全国で5カ所目、東北では初となる。堤体工事の施工は前田建設・飛島建設・大場組JVが担当した。
 式典には県や町、地元選出の国会議員、施工関係者ら約100人が出席。吉村美栄子知事は「過去の洪水で赤倉地区は深刻な浸水被害に見舞われてきた。ダムの完成で治水能力が大きく向上し、流域の安全性が一層高まった」と述べ、今後も治水対策に加え、地域の活性化に全力で取り組む意向を示した。
 最上町の高橋重美町長は「まちづくりは安全・安心が基本だ。ダムが完成した今、安全で安心な暮らしとさらなる流域のまちづくりの活性化に取り組む」と決意を述べた。国土交通省の和田政宗政務官は「国交省では『総力戦で挑む防災・減災プロジェクト~いのちとくらしをまもる防災減災~』を取りまとめ、今後もさらなる防災・減災対策を強力に推進する」と話した。
 記念植樹と大場組が寄贈した石碑の除幕に続き、テープカットとくす玉開きで竣工を祝った。
 最上小国川流水型ダムは最上川支流の最上小国川に建設した重力式コンクリートダム。堤高は41メートル、堤頂長は143メートル、堤体積が3万9850立方メートル。総貯水量は230万立方メートル。流水型ダムは大雨時に流量が増加すると一時的に水が貯まり、下流側の洪水被害を軽減。通常は水をためないため、水質が維持され、土砂も同時に流れるため「環境にやさしいダム」と言われる。
 1991年度に県単独で予備調査を始め、2008年度に補助事業として新規採択された。12年度に工事用道路と転流工の整備に取り掛かり、15年2月に本体工事に着手した。昨年10月の台風19号の際は20万立方メートルの水を貯留し、川の流量を約3割低減するなど治水効果を発揮した。今年3月に竣工し、4月に運用を始めた。総事業費は88億3000万円。

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