BIMのその先を目指して

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

BIMのその先を目指して・149/樋口一希/次世代足場のBIMサービス  [2020年9月3日]

「Iqシステム」とBIMソフト連携の概念図

 タカミヤ(本社・大阪市北区)は、次世代足場「Iqシステム」とBIMソフトを連携したサービスを開始した。タカミヤは足場をはじめとする仮設機材の開発・製造・販売・レンタル事業を行っている。

 □設計部門の主力事業として導入前後で比較したところ社内業務コストを前年比10%削減□

 「Iqシステム」は高い作業性と安全性を備えた次世代足場で、BIMソフトと連携することでより一層の安全性向上に貢献する。階高1900ミリメートルと先行手すり高1010ミリメートルの採用によって一般的な成人男性(平均身長172センチメートル)が屈むことなく通行・作業可能な高い作業性と安全性を備えた次世代足場。普及が加速し、2020年3月期の販売実績は前年比31・3%増となっている。
 BIMサービスは設計部門の主力事業として19年秋から導入を進めており、導入前後で比較したところ社内業務コストを10%削減(同社昨年比)する成果も明らかとなっている。
 「BIMサービスを開始することで作業の効率化を実現できるほか、3次元モデリングを通して若手社員でも仮設計画をイメージしやすくなる。その結果、建築・土木業界の人材不足の課題解決にも寄与する。今後はARやVRを活用して仮設計画での業務効率化・安全の可視化を行っていく予定だ」(技術部担当者)。

 □仮設工の3次元モデルの中から範囲を選択するだけでその範囲内の仮設機材の数量を算出□

 「Iqシステム」では、BIMサービスを導入することによって不具合の早期発見や仮設計画の円滑化を図ることができる。仮設工の3次元設計モデルの中から範囲を選択するだけで、その範囲内の仮設機材の数量を算出できる「Takamiyaコマンド」という独自のカスタマイズ機能を有している。そのため通常の方法に比べ、BIMソフトを扱うスキルが相対的に低いユーザーでも容易に扱うことができ、設計担当者に限らず事務職員でも簡単なレクチャーで数量算出が可能となり、社内業務コストの10%削減を達成できた。
 3次元で仮設計画を行うことで安全性の確保と可視化につながる。具体的には、道路規制が必要になる俯角(ふかく)75度の影響範囲を事前に把握できるし、作成した3次元モデルによってあらかじめ隣接する躯体離隔や足場の隙間を確認することができる。作成したモデルと実現場との比較を通して現場の注意喚起や教育資料としての活用も期待できる。

 □ホームページで仮設工事のあらゆる情報の「見える化」を3パターンでわかりやすく概説□

 施工段階での「見える化」では、設計段階ではわからなかった躯体との干渉や危険箇所の確認など、施工段階で明らかになるような問題も、BIMを活用すれば事前に「見える化」することが可能と図示している。最適な計画や工程を検討できるので、手戻りや軌道修正による無駄なコストを削減可能だ。
 部材数量の「見える化」では、部材数量の算出も直感的な操作で簡単に行うことができ、BIM画面上の3次元図面で必要な範囲を選択するだけで部材数量を算出できるので、費用の算出も手間なくスムーズに行うことが可能としている。
 工程管理の「見える化」では、3次元モデルデータを一元管理するので、随時情報を更新可能。最新の施工状況を反映した図面によって、問題点を事前に確認・共有可能。現場での調整や工程の見直しを削減するとしている。加えて、設計データに時間軸を組み合わせれば、工程ごとにモデルデータを確認でき、実際の進捗(しんちょく)状況と比較することで効率的な工程管理を実現する。
 ◇BIMサービス特設ページ(https://www.takamiya.co/bim/)
 〈アーキネットジャパン事務局〉(毎週木曜日掲載)

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。