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19年度のコンサル海外受注、過去最高の1433億円/ODA案件がけん引/国建協  [2020年9月16日1面]

 国際建設技術協会(国建協、橋場克司理事長)は、日本企業による海外建設コンサルティング業務の2019年度受注実績をまとめた。受注総額は1433・7億円(前年度比14・1%増)となり、過去最高を更新した。アジア地域を中心に国際協力機構(JICA)の円借款事業で受注額10億円以上の大型契約が増え、全体を押し上げた。20年度は世界中に広がるコロナ禍の影響を受け、海外市場での受注実績が下振れする見通しだ。
 調査対象は国建協と海外運輸協力協会、海外農業開発コンサルタンツ協会、海外コンサルタンツ協会の4団体に加盟する91社。82社から有効回答(回答率90%)があり、実際に海外業務を受注したのは70社だった。
 受注件数は前年度比41件減の676件。1件当たりの受注額(単純平均)は0・37億円増の2・12億円で過去最高となった。
 受注総額の大半を占める政府開発援助(ODA)関連受注額の発注機関別内訳を見ると、JICAは1266・7億円(前年度比17・5%増)で、12年度の497・2億円から2・5倍に増えて過去最高を更新した。うち円借款は865・9億円(37・8%増)、円借款以外は400・8億円(10・8%減)。外務省(無償資金)は31・0億円(17・8%減)、アジア開発銀行や世界銀行などの国際機関が36・9億円(55・0%増)だった。
 非ODA関連は外国政府35・8億円(17・4%増)、民間45・8億円(30・5%減)となった。受注全体に占める非ODA関連の比率は5・7%と、前年度の5・5%から0・2ポイント減少した。
 分野別内訳では、道路や鉄道といった「運輸交通」が突出。全体の62・3%を占め、金額も892・4億円に上った。
 受注総額の国別内訳を見ると、前年度に続きフィリピンが537・9億円と最も多く、次いでバングラデシュ133・0億円、イラク88・3億円、インドネシア84・0億円、ミャンマー77・2億円と続いた。いずれも運輸交通分野の大型の円借款案件が寄与。イラクは円借款の「バスラ水道整備事業」の契約変更1件だけで前年の40位から3位に躍進した。
 一方、足元の受注活動は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で苦戦を強いられている。国建協の担当者は「来年の調査では受注額の大幅な減少が予想される」との見方を示している。

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