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奈良県/水道事業広域化へ20年度内の覚書交換めざす/24年度の企業団設立想定  [2020年9月16日8面]

 奈良県は上水道事業の広域化に向け、2020年度内に県内市町村と覚書の交換を目指している。水道事業を県内全域に一体化することで安定的に水道を供給するとともに、老朽化が進む施設の更新費削減などにつなげる。県北部では県と奈良市が管理する三つの浄水場に集約し、それ以外の浄水場は順次廃止する。事業開始から24年間の投資削減効果は664億円を見込む。21年度には首長レベルの協議会を設置し、基本協定を締結後、24年度に経営母体となる企業団を設立したい考えだ。
 20年後には人口減少などで水需要が現在より約2割減少する一方、老朽化した施設の更新や耐震化対策などの費用は5・5倍の約160億円に増えると予想している。市町村単独で事業を継続すれば、料金の大幅引き上げの可能性があり、県は水道事業の広域化を検討してきた。
 現在は24市町村(一部市町は自己水源と併用)が県営水道を利用し、4市町が自己水源。企業団は28の上水道事業を経営し、将来的には料金の統一を目指している。
 県北部の水源は県営の桜井浄水場(桜井市)、御所浄水場(御所市)、奈良市緑ヶ丘浄水場(奈良市奈良阪町)に集約し、それ以外の浄水場は更新や大規模改修が必要になる時期に合わせて廃止する。五条・吉野エリアでは既存浄水場の廃止や施設規模の縮小などを検討する。
 管路は水需要の減少を考慮し、更新時にダウンサイジングを行う。径10センチ以下の管路は配水変動の影響を受けるため、現状の大きさで更新する。浄水場の廃止に伴い管路が途切れる区間については管路の新設も計画する。監視体制の集約化も図る。25年度の事業開始を目指す。
 関連業務として広域化のシミュレーションや事業効果の算定、統廃合の安全性などを確認する「県域水道一体化合意形成に向けた検討業務」(委託先は潮技術コンサルタント)を委託している。
 県では川西、三宅、田原本の磯城郡3町と水道事業の広域化に向け、既に基本協定を結んでおり、21年10月をめどに田原本町内に経営母体となる一部事務組合(企業団)を設立し、22年4月から事業をスタートさせる。

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