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東日本大震災被災3県/工事入札で震災特例の見直し検討/岩手県は廃止・継続項目整理  [2020年9月18日6面]

 東日本大震災で大きな被害を受けた岩手、宮城、福島の3県は、被災地の施工確保対策として行っている工事入札の震災特例制度の見直しを検討する。岩手県は震災前のスキームに戻したり、一般の制度として継続したりする項目案を整理。宮城県も同様の作業を進めている。震災関連工事の発注が減る中、2021年度以降も新たな災害を想定した施工確保や地元業者の負担軽減に考慮した制度設計が求められる。
 岩手県はこのほど開いた20年度1回目の「県営建設工事入札契約適正化委員会」に震災特例制度の見直し案を提示した。それによると、震災前のスキームに戻す廃止項目として、▽低入札価格調査制度の詳細調査対象▽県外企業単体での入札参加▽入札ボンド休止▽沿岸地区の地域要件拡大▽入札公告から入札までの期間短縮▽沿岸地区の地域要件設定に関する事務簡略化-などを列挙した。
 これらのうち低入札価格調査制度の詳細調査対象に関しては、WTO対象の震災関連工事に限定していた特例を廃止。震災前と同様、5億円以上の全工事を対象にする。県外企業単体での入札参加は再び5億円以上の工事や海中工事で認めないようにする。
 一般の制度として残す特例措置には、入札参加要件の緩和や現場代理人の兼務、中間前金払い対象工事の拡大などを挙げている。一方、国土交通省が創設した県内外の業者で組成する復興JV制度や前金払いの割合引き上げなどは、国の動向を見て対応する。
 宮城県も現在、現場代理人の常駐緩和や主任技術者の配置要件緩和、地域要件設定の拡大といった計17の震災特例項目を対象に、廃止や継続といった対応を検討している。
 福島県は今後、検討に着手する。現時点で昨年10月の台風19号関連工事でも運用している復興JV制度は継続を想定している。
 3県とも今後の検討内容は21年度以降の工事入札に反映される予定だ。

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