始動-改正建設業法

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始動-改正建設業法・1/監理技術者制度運用マニュアル/補佐置いても責務変わらず  [2020年9月30日]

 働き方改革や生産性向上などを柱とする「改正建設業法」が10月1日に施行される。「工期」の概念を導入するなど、公共工事入札で経営事項審査(経審)を義務化した1994年以来の大幅改正。71年に採用した許可制度の許可要件も初めて見直される。建設産業の新たな制度・仕組みを、現場でどのように運用していくか-。改正されるガイドラインやマニュアルなどを通じて解説する。(編集部・山口裕照)

 改正業法は▽著しく短い工期の禁止▽監理技術者の専任義務の緩和▽主任技術者の配置義務の見直し-など技術検定制度の見直し以外の規定が、10月1日に施行される。これに併せて、国交省は「建設業法令順守ガイドライン」や「建設業許可事務ガイドライン」など、現場運用に関する指針類を改定する。

 工事現場の技術者に関する規制の合理化を踏まえ「監理技術者制度運用マニュアル」を改正する。改正法で元請の監理技術者を補佐する制度を創設。補佐する者を専任で置いた場合、監理技術者(特例監理技術者)に2現場の兼務を認める。

 マニュアルでは特例監理技術者に対し、補佐を配置しても求められる責務は変わらず施工計画の作成、工程管理、品質管理など監理技術者に求められる職務を担う。職務を適正に実施できるよう補佐を適切に指導監督することも求める。

 兼務できる現場の範囲も明確化。工事内容や規模などを考慮し、主要な会議への参加、工事現場の巡回など、元請として職務が適正に遂行できる範囲とした。特例監理技術者が不在の場合、監理技術者と補佐が常に連絡を取れる体制を構築しておく。特例監理技術者が施工管理に著しく不適当な場合、国交大臣、都道府県知事が特例監理技術者の変更を指示できる。

 改正法では下請の主任技術者の配置義務が見直され、上位下請が1年以上の指導監督的な実務経験を持つ主任技術者を専任配置する場合、下位下請の主任技術者の配置を不要にできる。配置が免除されるのは型枠工事と鉄筋工事となる。

 マニュアルでは上位下請が置く主任技術者の要件となる「指導監督的実務経験」の内容を明確化。工事現場主任者、工事現場監督者、職長などの立場で部下や下請などに対し、工事の技術面を総合的に指導監督した経験を対象とする。下請への指示は、その下請の事業主や現場代理人など責任者に対して行う。下請の作業員に直接の作業指示は、労働者派遣と見なされる場合があるので留意する。

 このほか「専任の監理技術者などが短期間現場を離れることは差し支えない」「建設資材製造業者に対する改善勧告・命令ができる」などの規定を加えた。

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