始動-改正建設業法

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始動-改正建設業法・3/建設業許可事務ガイドライン/「許可要件」どう変わる  [2020年10月5日]

 今回の建設業法の改正で、1971年に採用した許可制度の許可要件が初めて見直された。許可要件となっている経営業務管理責任者のうち、「組織」で経営管理責任体制を確保する場合に置く常勤役員を補佐する者の業務経験とは何か。新たに許可要件となった適正な社会保険の加入をどのように確認するのか-。

 国土交通省は建設業法施行規則(省令)などの改正に伴い、大臣許可を対象とする「建設業許可事務ガイドライン」を改定した。

 改正法の「経営業務管理責任者に関する規制の合理化」「円滑な事業承継制度の創設」などの規定が1日、施行された。省令で常勤役員の補佐者は5年以上の「財務管理」「労務管理」「運営業務」の経験を求め、1人が複数の経験を兼ねることも認める。

 ガイドラインには業務経験の内容として▽財務管理=建設工事の施工に当たり必要な資金調達や施工中の資金繰りの管理、下請負人への代金の支払いなど▽労務管理=社内や工事現場での勤怠管理や社会保険関係の手続き▽運営業務=会社の経営方針や運営方針の策定・実施-と明記。各業務の経験期間が重複していても構わない。

 省令で常勤役員には建設業経営の役員経験2年以上を含む、5年以上の役員経験などを求める。残り3年は▽建設業の役員または役員に次ぐ職制上の地位▽他業種での役員-のいずれかの経験で構わない。

 ガイドラインでは「役員に次ぐ職制上の地位」の経験について「社内の組織体系で役員などに次ぐ役職上の地位にある者で必ずしも代表権を有することを要しない」とした。地位にあるかどうかの判断は、組織図などで確認する。

 改正法では持続可能な事業環境を確保する観点から、許可の空白期間なく円滑に事業承継できる制度を創設。許可の事前の審査・認可が可能になる。個人事業主の事業承継、相続についても事前の審査・認可制度を設ける。

 ガイドラインでは合併や事業譲渡する際、なるべく早く申し出や事前打ち合わせを行うよう、建設業者を指導すると明記。知事許可から大臣許可に切り替える場合、建設業者は大臣への許可申請と併せて、知事に許可申請したことを届け出る。大臣は知事に許可関連書類の提出を依頼。都道府県の負担が軽くなるよう留意する。

 適正な社会保険への加入も許可要件となる。健康保険、厚生年金保険の適用事業所すべて、雇用保険の適用事業すべてについて厚生労働省に届け出ていることが要件。届け出たことを証明する書面は▽健康保険・厚生年金保険=許可申請直前の保険料納入に関する「領収証書または納入証明書」の写しなど▽雇用保険=申請直前の「労働保険概算・確定保険料申告書」の控えなど。これら書類が提出できない場合、届け出たことが確認できるものでの代替を認める。

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