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清水建設/地中連続壁の掘削形状3D可視化技術を開発/掘削工程サイクル25%減  [2020年10月14日3面]

システムで3D可視化した掘削形状

 清水建設は13日、地中連続壁の掘削作業の効率化を目的に、地中での掘削機の位置・姿勢と掘削形状をリアルタイムに3Dで可視化する「リアルタイム施工管理システム」を開発したと発表した。システムを活用することで掘削工程のサイクルタイムを従来比で20~25%、コストは10%以上削減できるという。
 システムでは掘削機の位置・姿勢と掘削形状を3Dで可視化し、掘削断面に欠損が生じている箇所を色分け表示する機能を備えた。掘削機の位置・姿勢は、地上に設置した計測器と掘削機をつないだ2本のワイヤのつり元の水平座標、ワイヤの巻き出し長、掘削機に設置した傾斜計などの計測データから把握する。
 掘削機の位置・姿勢の3Dデータをストックすることも可能で、これにより掘削形状を可視化できる。オペレーターは掘削断面に欠損が生じた場合はその都度、再掘削することで設計通りの掘削断面を確保する。
 従来も同様の計測データを収集していたが、2Dでの可視化にとどまっており、計測データもストックしていなかった。そのため掘進中に掘削形状を確認できず、所定の深度まで掘削すると、いったん掘削機を地上に引き揚げ、超音波計測器を溝に挿入して掘削形状を計測し、必要に応じて再掘削していた。システムを活用することでこれらの作業がなくなり、生産性が大幅に向上する。
 都市圏の大深度地下を利用する工事で地中連続壁を採用するケースが増えている。施工では専用の掘削機で溝を掘削して鉄筋籠を建て込み、コンクリートを打設する作業を繰り返す。そのため生産性を向上する上で掘削作業の効率化は不可欠となる。
 掘削作業はクレーンでつり下げた掘削機で行う。掘削機は所定の位置にセットされると自重により地中に向かって掘進する。オペレーターはモニターに表示される掘削機の底面と掘削計画線が一致するように掘進方向を制御する。だが地盤の固さなどの条件が不均一なため、計画線通りに掘進するのは難しく、掘進中に掘削形状を確認する方法もなかった。

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