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竹中工務店、竹中土木/汚染土壌の原位置浄化システム開発/地盤温め微生物分解を促進  [2020年10月16日3面]

温促バイオ概要図

 竹中工務店と竹中土木の2社は、揮発性有機化合物(VOC)のクロロエチレン類で汚染された地盤を加温浄化剤で温め、微生物分解を促進する原位置浄化システムを開発した。微生物分解が最も活性化する地盤温度(約25~30度)に温める機能と、不均質な地盤に浄化剤を均一注入する制御機能を併せ持つ。加温しない従来方法よりもコストを抑え、浄化期間を半分以下に短縮する。
 「温促バイオ」は、浄化剤と温水を混ぜた液体を注水井戸から地中に注ぎ込む。現地分析が可能な蛍光トレーサーで加温浄化剤の拡散状況を把握。地上設備で加温浄化剤の温度、注入の量や位置、揚水位置などを制御する。地盤に加温浄化剤を均一に行き渡らせ、効率良く微生物分解を促進する。
 一般的な地盤温度(約15~17度)の汚染土壌に浄化剤を加え、微生物を活性化して浄化する従来のバイオスティミュレーションに比べ、浄化期間を50%以下に短縮。重機による土壌の掘削除去を必要最小限に抑える。汚染土壌をすべて掘削除去する場合と比較してコスト、二酸化炭素(CO2)排出量を半分以下に削減できる。
 加温機能と加温浄化剤を均一に注入する制御機能を両立したバイオスティミュレーションによる原位置浄化システムは世界初という。システム開発は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受け実施。要素技術は横浜国立、岡山両大学と共同研究した。
 土壌浄化の国内市場規模は年間約800億円。VOC汚染関連が約40%を占める。竹中工務店らは、土壌・地下水汚染が原因で有効活用が進んでいない用地を中心に温促バイオを提案。土地利用をサポートしていく考えだ。

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