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東設土木コンサル/水抜き不要の水路点検システムを開発/浮体にカメラ搭載  [2020年10月21日3面]

通水路撮影浮体の全景

 東京電力のグループ会社、東設土木コンサルタント(東京都文京区、島田保之社長)は、水力施設や農業用水路を効率良く点検できる支援システムを開発した。水泳用具のビート板に似た形状の浮体にカメラを搭載。水流を利用して水路トンネルの内部をモニタリングできる。従来のような水路の水抜き作業が不要なため、手間とコストの大幅削減につながる。公共機関を中心に導入拡大を目指す。
 開発した点検支援システムは、高精度カメラを搭載した浮体を使い水路のトンネル内部に発生したひび割れなどを確認する。前方のパラシュートで浮体をけん引しながら、下方に取り付けたおもりで安定走行を実現する。水流を利用しているため、モーターなどの動力も不要だ。
 アクションカメラメーカー、米GoPro(カリフォルニア州)のカメラ6台をベースに、360度カメラや水中カメラなどを駆使してトンネル全体をモニタリングできる。太陽光が行き届かない内部でも高解像度な画像を取得するため「緑色レーザー墨出し器」も取り付けた形で点検を行う。浮体のサイズは全長120センチ、幅50センチ、高さ130センチ程度。重量は約21キログラム。水路の幅に応じて複数タイプの装置を用意している。
 東設土木コンサルタントは東電管内を中心に、全国にある延長約4000キロの水路に開発したシステムの導入拡大を目指す。将来的には外販も視野に入れる。
 これまでの点検業務は水路の水をすべて抜いた上で行っていた。水路の規模にもよるが、延長約3キロのトンネルの場合は水抜きを含め3日程度掛かっていた。開発した点検支援システムを利用すれば1時間で済むという。従来は1日当たり100万円単位の損失を生んでいた水力発電所での点検も容易に行える。

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