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全建会員/現場の残業、「月30時間未満」が8割超/36協定見直しに遅れ  [2020年10月28日1面]

 全国建設業協会(全建、奥村太加典会長)は会員企業を対象とした時間外労働のアンケート結果をまとめた。現場の1カ月当たりの平均残業時間は「15時間未満」が最多の52・9%。「15時間以上30時間未満」(27・3%)を合わせると8割を超える。9割近くの企業が労働時間の延長を労使間で定める36協定を締結していた。協定で1年間に延長できる時間を「今後短くする予定」と回答したのは10%。うち8割強が建設業に時間外労働の罰則付き上限規制が適用される2024年度までに対応を予定していた。
 アンケートは働き方改革の調査の一環として実施した。全建が会員企業の全従業員の時間外労働や36協定締結状況を調べるのは初めて。都道府県建設業協会会員企業のうち4486社が8月1日時点の状況を回答した(回答率24・2%)。
 1カ月当たりの平均残業時間を見ると、現場は「15時間以上30時間未満」が27・3%、「30時間以上45時間未満」は14・3%と、事務所の11・7%、2・5%に比べ多かった。時間外労働の上限規制に当たる「月60時間(年間換算720時間)以上」も1・0%あった。
 全建の古田宏昌労働部長は「平均なので超えている人はもっと多くいるのではないか」と警戒する。
 36協定を締結している企業のうち、28・6%が上限を拡大できる「特別条項」も締結していた。政府が「働き方改革実行計画」を決定した17年以降の36協定で1年間に延長できる時間の動向を聞いた。12・2%が「短くした」、10%が「今後短くする予定」と回答。77・8%が「変わらない」と回答した。
 協定で延長できる時間数のうち、上限規制の対象となる年間720時間以上としていたのは現場で9・6%、事務所が4・1%だった。「今後短くする予定」と回答した企業のうち、実施予定時期は20年度内が7・3%、21年度内は30・1%、22年度内は24・4%、23年度内は20・9%、24年度内は17・3%だった。
 全国の労働基準監督署が13年度に1万1575事業所を対象に訪問調査を実施した「労働時間等総合実態調査」と参考比較した結果、時間外労働、36協定の締結状況とも建設業の区分とおおむね同様の結果を示したという。

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