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東急建設/建築確認検査業務のICT化推進/BIMとMR活用し実証実験実施  [2020年10月28日3面]

指の操作で簡単に部材の仕様や情報を確認できる

ホロレンズ2に映る映像イメージ

 東急建設は22日、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)データとMR(複合現実)デバイスを活用した建築確認完了検査を想定した模擬検査の実証実験を行った。建設現場で検査業務の操作性や視認性、課題などを確認した。確認検査業務にBIMデータを活用しICT(情報通信技術)化を推進する。
 実証実験は埼玉県川口市で施工している「(仮称)西川口計画新築工事」の現場で実施した。マイクロソフト社のMRデバイス「ホロレンズ2」を活用。同工事の建築確認審査を担当している日本ERIが実際に検査する視点で新システムによる業務を模擬実施した。
 ホロレンズ2はディスプレーに組み込んだ設計BIMデータのホログラムが、視界にあるように映し出される。検査したい部材や天井、壁、設備などを指で指して選択し、つまむ動作をすることで仕様や区画情報を表示する。検査時に図面を持ち歩く必要がなくなる。
 実際に検査をする場合は東急建設が確認検査機関にBIMデータを申請し、確認検査機関が最新のデータで現地を確認する。データを事前提出するため改ざんの心配がなく、確認検査の信頼性を保てるという。
 実験後、日本ERIの確認企画部主査兼BIM推進センターの天野穣氏は「生産性の効率につながるのでは」と期待した。営業部の雨宮ひとみ次長は「検査前に事前チェックする写真や認定証などの書類が表示できたら良い」と述べた。
 東急建設は今回の実証実験を通じて確認検査機関から使い勝手などのフィードバックを受ける。検査担当者の意見や指摘のあった課題などを踏まえ、社内のルールを改善する。改善したデータで再び実験し、BIMデータのブラッシュアップやシステムの品質向上につなげていく。
 建築物の生産プロセスや維持管理の生産性向上を図るため、国土交通省が設置した「建築BIM推進会議」は、建築確認の事前審査から確認審査までBIM活用を推奨している。建築確認申請時の作業省力化や正確性確保の観点から、確認検査でもBIMデータの活用が期待されている。

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