BIMのその先を目指して

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BIMのその先を目指して・156/樋口一希/清水建設が建物OSの開発完了へ  [2020年10月29日]

建物OS「DX-Core」のデジタル化プラットフォーム機能

 清水建設は、建物運用のデジタルトランスフォーメーション(DX=Digital Transformation)を支援する建物オペレーティングシステム「DX-Core」の開発を年内にも完了し、顧客への実装提案を開始する。

 □サーバーと建物管理システム・各種アプリケーションなどを顧客のニーズに合わせて実装□

 DX-Coreは、建物内の建築設備やIoTデバイス、各種アプリケーションの相互連携を容易にする建物運用デジタル化プラットフォーム機能を備えた基本ソフトウエアだ。
 新築、既存を問わず実装でき、新築の場合、DX-Coreサーバーと建物管理システム、セキュリティーシステム、IoTデバイス、ネットワークインフラ、サービスアプリケーションを顧客ニーズに合わせてパッケージ化し実装する。実装費用は延べ床面積1万平方メートル規模の新築オフィスビルの場合、各種システムやデバイス、アプリケーションを含めて1億~2億円程度となる見込みだ。
 すでに自社施設として建設中の大規模賃貸オフィスビル「メブクス豊洲」(旧称・豊洲六丁目4-2街区プロジェクト・オフィス棟)、東北支店新社屋、北陸支店新社屋へのDX-Coreの実装が確定している。メブクス豊洲では館内施設情報提供サービス、会議室予約サービス、顔認証ウオークスルー、車両検知サービス、ロボット館内配送サービスなど、テナント企業や利用者の生産性・利便性向上に寄与する先進的サービスを提供する予定だ。  今後は外部企業との協業によりDX-Coreと接続するハードウエアやアプリケーションを順次拡充し、建物の用途や規模に適したサービスメニューを提供していく考えだ。

 □メーカーに関わらずビジュアルツールで設備機器やアプリケーション間を自在に連携する□

 高度な建物オペレーションを展開するためには空調・エレベーターなどの設備機器からビル内を自動走行するロボットに至るまで多種多様な機器類の制御アプリケーションを連携させる必要がある。一方で、アプリケーション間の連携は設備機器・デバイスごとに個別にプログラミングしなければならないケースが多く、先進的な建物サービスの実装を妨げる要因となっていた。
 DX-Coreの特徴は、建物運用に関わる設備機器やアプリケーション間の連携を、メーカーの違いを問わずビジュアルツールで自在に図れることだ。ビジュアルツールにはAPIを介してDX-Coreと接続された各種アプリケーションのアイコンが一覧表示され、マウス操作でアイコン同士を連結するだけでアプリケーション間のデータ連携が可能になる。
 データ入出力等の仕様もプログラムレスで設定できるため、新規サービスの導入やサービス機能のアップデートを迅速かつ柔軟に実施できる。設備機器やセンサー、カメラ、ロボット等が収集する多種多様な動的データを蓄積・解析し、エネルギー利用の効率化や設備運転の最適化、各種サービスの改善にフィードバックすることも可能だ。
 〈アーキネットジャパン事務局〉(毎週木曜日掲載)

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