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日本工営/下水道管の維持管理効率化手法を確立/独自解析で腐食レベルを評価  [2020年11月19日3面]

対策実施箇所スクリ-ニング手法の適用例

 日本工営が下水道管路を効率的に維持管理する手法を確立した。管路のサイズや敷設年数などの条件を独自の解析ソフトに入力すると、数分で管路の耐荷力と腐食レベルの評価結果が得られる。従来の目視や打音による点検に比べ客観的な指標を基に経年劣化が判定できる。優先的に対策が必要な管路を割り出せる。同社は老朽管を保有する自治体の発注業務で積極的に提案する方針だ。
 マネジメントシステムは、ソフトウエアベンダーのシビルソフト開発社(東京都台東区、岡田健司社長)と共同開発した解析ソフト「AS-Fracs」を使用する。
 老朽管路を多数保有する東京都の受託業務で得た日本工営の実績とノウハウを駆使。優先的に対策が必要な管路を客観的に評価できる「スクリーニング手法」を確立した。
 解析ソフトには、調査する管路の▽腐食ランク▽管路サイズ▽施工年度▽土被り-などを入力。管路自体の耐荷力を算出する。入力に使用する腐食ランクは劣化が激しい順にA~Cに分類。管路の耐震設計をテーマに都下水道局らが執筆した土木学会の査読論文を参考文献として利用した。
 複数管路で腐食ランクが重複しても耐荷力が低ければより優先順位の高い管路を選定する。従来は1日程度必要だった解析時間が大幅に短縮でき、効率的な維持管理につながる。コンクリート製以外は塩化ビニール管や陶管にも適用可能だ。既に複数の発注業務に適用済みで自治体を中心に積極的に提案する方針だ。
 膨大な下水道管を適切に維持管理するため、国土交通省は緊急性が高い順に1~3の判定基準を設定している。ただ実際には調査員の経験値に左右されやすい上、区分範囲が曖昧なため点検に多くの時間がかかっていた。

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