行政・団体

このエントリーをはてなブックマークに追加 文字サイズ 

沿岸技術研究センター/洋上風力支持構造物の防食工法研究/電気防食工業会と連携  [2020年11月19日1面]

 沿岸技術研究センター(高橋重雄理事長)は、電気防食工業会(望月武会長)と共同で洋上風力発電設備の支持構造物の腐食を防ぐ工法の研究に乗り出す。国内では港外に大規模な洋上風力発電設備を建設した事例が少ない。同センターらは、外洋への設置を想定した支持構造物を対象に防食の設計と維持管理の手法を検討する。通常の港湾鋼構造物と異なる留意事項や参考となる技術情報を整理し手引を作成する。2021年3月に素案の公表を予定している。
 共同研究では、着床式の風車を支えるモノパイル式とジャケット式の基礎構造を対象に設定。▽外洋の厳しい環境(波浪・潮流)▽内面の複雑な腐食メカニズム▽海洋生物の影響▽漂砂・洗掘による摩耗や埋設部の変化▽限定された供用期間-を防食の主な課題に挙げている。
 先行する海外の設置事例を参考にしながら、ISOなど国際基準と「港湾構造物防食・補修マニュアル」など国内基準の違いを検証。遠隔監視などを活用した効率的なメンテナンス手法の導入も検討する。
 電気防食工業会のメンバーはナカボーテックと日鉄防食(東京都江東区、萬ケ谷鉄也社長)、日本防蝕工業(東京都大田区、岩崎順三社長)の3社。6~9月に計5回の勉強会を開催し課題を事前抽出している。共同研究期間は今月から来年3月までの予定で、必要に応じて延長する。
 洋上風力発電の産業競争力強化に向け、7月に開かれた官民協議会の初会合で経済産業、国土交通両省が説明した資料によると、事業者が地元調整に一部着手している区域は約770万~1500万キロワット、開発検討対象としている区域は約3400万キロワットの発電容量を見込む。日本風力発電協会(加藤仁代表理事)は自然状況に基づく導入ポテンシャルは約9100万キロワットに上ると試算している。

この記事へコメント

メールアドレスが公開されることはありません。