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清水建設/新形状のPCaボックスカルバートを開発/製作費15%削減  [2020年11月25日3面]

新東名高速道路川西工事に適用する角丸カルバートのイメージ

 清水建設は24日、新形状のPCa(プレキャスト)ボックスカルバート「角丸(かくまる)カルバート」を、部材メーカーの千葉窯業(千葉市中央区、池田喜美夫社長)と共同開発したと発表した。トンネル工事のPCa化を推進する一環。隅角部の形状を直角から円弧状にすることで内部に局所的に作用している負荷を低減し、鉄筋コンクリート量を削減する。これによりコストの削減につなげる。
 開発に当たっては清水建設が形状や配筋方法の検討、性能確認、千葉窯業が製造を担当した。
 従来のボックスカルバートの直角の隅角部には土圧によってL字をV字に変形させるような大きな負荷が局所的に作用する。隅角部を円弧状にすると負荷が分散され、局所的に作用していた負荷を30%低減できるという。角丸カルバートは、隅角部内側(入隅)と外側(出隅)の円弧の中心位置を変えることで、側壁と頂版・底版の厚さを任意に設定できる。その結果、従来のPCa部材と比較して鉄筋量を最大で40%、コンクリート量を10%、結果として製作費を約15%削減できる。
 実物大2分の1スケールの試験体を使った実証実験により、角丸カルバートが従来のボックスカルバートと同等の性能を発揮することを確認した。
 角丸カルバートは来秋に同社JVが神奈川県などで施工中の新東名高速道路川西工事の開削トンネルへの適用を予定している。トンネルの全長は98メートル、PCa部材1体の外寸は縦7・95メートル、横9・7メートル、幅1メートル。重量は54トン、使用数は98体。搬送トレーラーの最大積載荷重を考慮して、PCa部材を4ピースに分けて工場製作する。現場では4ピースを鉄筋の継ぎ手とモルタルで接合・一体化した後、所定の場所に据え付け連結・延伸する。
 国土交通省が取り組む建設現場の生産性向上施策i-Constructionの重点施策の一つが土木構造物のPCa化。しかし、コスト削減が課題となっていた。角丸カルバートは現場の課題に応じて開発された。

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