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日本工営、土研/地滑り地形の判読技術を開発/土木技術者の経験をAIが学習  [2020年11月25日3面]

AIによる判読結果

 日本工営らは、人工知能(AI)を活用して地滑りが発生する地形や枯死木の位置を判読する技術を開発した。土木技術者が持つ経験(暗黙値)を与え、ディープラーニング(深層学習)で導き出す。技術者が手作業で行っていたケースに比べ、判読精度を約8割確保。1日で作業を完了し、省力化に貢献する。防災や農業分野での展開する考えだ。
 判読技術は同社と土木研究所(西川和廣理事長)が共同開発した。過去の調査業務で地滑りが発生した地形や枯死木の画像をAIに学習させる。特に地滑りの可能性がある地形は目視での把握が難しく、土木技術者のノウハウに頼らざるを得なかった。開発した判読技術を業務の支援ツールとして活用し、技術者の負担軽減と調査業務の省力化につなげる。
 日本工営はドローン(小型無人機)などを使い、調査対象エリアを空撮。枯死木や地滑り地形を捉えた画像データをAIに与えて判読テストを行った。この結果、7~8割程度の精度を確保できたという。従来は解析時間に1カ月程度要していたが、AIによる判読技術を利用すると作業時間も1日で完了する。残り約2割の誤差は技術者の目で確認し判読精度を高める。
 同社は桜島(鹿児島県)で土石流の発生有無を予測する調査業務を、国土交通省九州地方整備局から受託。作業リスクが高い箇所に開発した判読技術を活用し、有効性を確認した。
 地滑り地形の判読業務での適用例はないが、防災対策や農業関連業務などで積極的に活用する考え。コンクリートの劣化状況を把握するメンテナンス業務を含め、多用途での利用を想定する。

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