BIMのその先を目指して

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BIMのその先を目指して・162/樋口一希/MC建機とBIMデータの連携  [2020年12月17日]

建設現場におけるMC(マシンコントロー)の共同実証実験(概要)

 福井コンピュータアーキテクトは、開発・販売しているBIM施工支援システム「GLOOBE Construction」を用いて、鴻池組が大阪市住之江区に建設中の新研究施設「KONOIKEテクノセンター(仮称)」において作成したBIMモデルを基に、掘削データの作成とLandXMLデータの出力を行い、日立建機のMC(マシンコントロール)建機に連携して次世代施工を支援する業務に活用したと発表した。

 □ICT建機連携用データを活用して鴻池組と日立建機が共同で建設現場におけるMCを実証□

 鴻池組は、施工のさらなる高度化と生産性向上を図るため、建設現場におけるMC建機とBIMデータの連携技術強化によって次のような業務効率化を実現した。MC技術で幅広い実績を持つ日立建機とBIMシステム開発メーカーである福井コンピュータアーキテクトの協力の下、MC建機とBIMデータとの連携強化を図り、建築分野での連携普及に向けた取り組みを実施した。
 鴻池組が現在建設中の新研究施設「KONOIKEテクノセンター(仮称)」の掘削段階で、日立建機のICT油圧ショベル(ZAXIS135USX-6)を採用した。MC建機に必要とされる掘削データ作成では、BIM建築施工システム「GLOOBE Construction」から出力したLandXMLデータを活用することで、これまで3次元データ作成時に発生していた変換・修正の手間を大幅に削減することができた。

 □LandXMLデータをMC建機用に最適化されたデータとして出力するのはBIMシステムで初□

 今後については、UAV(無人航空機)測量したデータを3次元点群データ処理システム「TREND-POINT」(福井コンピュータ製)に取り込み、点群測量データとして「GLOOBE Construction」へ連携することで、UAVによる測量から土工計画、掘削作業までの一連業務連携がスムーズに行えることから、BIM/CIM連携についても積極的に取り組みを推進していくことが計画されている。
 「GLOOBE Construction」によって作成したLandXMLデータをMC建機用に最適化されたデータとして出力可能としたのはBIMシステムとしては初だ。関連技術のさらなる普及により建設現場のICT活用促進を目指していく。

 □LandXMLに準じた3次元設計データ対応検定に合格したOpen CIM Forum認証ソフトウエア□

 MC建機は、情報化施工に用いられるICT建設機械で、施工機械の作業装置を自動制御(MC=Machine Contorol)するものを総称する。同類のものとしては、建設機械に3次元設計データを取り込み、オペレーターに操作ガイドを表示(MG=Machine Guidance)する建機もある。
 LandXMLは、2000年1月にアメリカで開催された官民参加の国際的なコンソーシアム(LandXML.org)によって提起、開発された土木測量業界におけるオープンなXMLデータ交換フォーマット。
 わが国では国土技術政策総合研究所(NILIM)が2013年に「LandXML1.2に準じた3次元設計データ交換標準」を発表し、各開発ソフトでの互換性が失われないように提言している。
 XMLとは、Extensible Markup Languageの略で、1998年にW3C(World Wide Web Consortium)により勧告された言語だ。XMLのメリットとしては、ブラウザから使える、誰でも簡単に扱える、プログラムからデータが扱いやすいなどが挙げられる。
 Open CIM ForumがLandXMLに準じた3次元設計データ対応検定に合格したソフトウエアをLandXMLに対応しているソフトとして認証しており、3次元点群データ処理システム「TREND-POINT」も含まれている。Open CIM Forumは、2014年4月に国土交通省の提唱するCIM(Construction Information Modeling)を推進するための組織として活動を開始している。
 〈アーキネットジャパン事務局〉(おわり)
 《木曜連載「BIMのその先を目指して」は今回で終了し、21年1月7日付から「デジタルで建設をDXする」のタイトルで新たにスタートします》

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