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政府/グリーン成長戦略公表/重要分野に洋上風力など、民間企業の挑戦後押し  [2021年1月4日2面]

 政府は2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロとする目標達成を目指し、産業政策の方向性を示す「グリーン成長戦略」をまとめた。脱炭素化に貢献する産業として洋上風力など14分野を指定。技術開発に関する可能な限り具体的な見通しや高い目標を設定し、民間企業の挑戦を後押しする。同戦略の実行による経済効果は30年時点で年額90兆円、50年時点で190兆円程度を見込んでいる。
 同戦略は政府が昨年12月25日に首相官邸で開いた「成長戦略会議」(議長・加藤勝信官房長官)で公表された。二酸化炭素(CO2)など温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」の実現に向け、経済と環境の好循環を生み出す産業政策の方針と位置付ける。
 成長が期待される産業として▽洋上風力▽物流・人流・土木インフラ▽食料・農林水産業▽カーボンリサイクル▽住宅・建築物/次世代型太陽光▽ライフスタイル関連-などの14分野が挙げられた。
 洋上風力は国内外の投資を呼び込み、競争力がある強靱な供給網(サプライチェーン)を構築。国際連携も視野に入れた次世代産業も創造していく考えだ。国内での導入量として30年に10ギガワット、40年は30~45ギガワットとする目標を明示した。再エネが優先的に供給されるよう、系統運用ルールも見直し。大型風車の設置や維持管理に必要な基地港湾も着実に整備する。
 海外展開の方向性として、気象・海象が似ているアジア地域での市場展開を見据える。アジア展開に求められる次世代技術の開発に向け、年度内に「技術開発ロードマップ」を策定。浮体式設備の安全評価手法に関する国際標準化などにも取り組む。
 土木インフラ関係では、脱炭素化と港湾機能の強化を両輪で推進する「カーボンニュートラルポート」の社会実装に向けたマニュアルを策定し、全国展開を図る。地方自治体の工事を担う中小建設業へのICT(情報通信技術)施工を普及させ、30年時点で年間3万2000トンのCO2削減を目指す。

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