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九電みらいエナジーら/国内初の大型潮流発電実証事業着手/長崎県五島市沖で機器設置  [2021年1月20日1面]

実証海域に到着したDP船(18日、九電みらいエナジー提供)

 長崎県五島市沖で国内初の大型発電機を用いた潮流発電の実証事業が始まる。発電機を載せたDP(定点保持)船が18日、実証海域に入った。ケーブル敷設や支持構造物設置を経て22日ごろに発電機を水深約40メートルの海底に沈め、早ければ今月末にも実証運転を開始する。海洋空間を利用した新たな再生可能エネルギーとして、国内での早期実用化に期待がかかる。
 実証事業は九州電力の全額出資子会社で再エネ発電事業を展開する九電みらいエナジー(福岡市中央区、水町豊社長)と、地元企業が参画するNPO法人の長崎海洋産業クラスター形成推進協議会が環境省から共同受託した。潮流発電は周期性のある潮の満ち引きを利用するため、気象や海象に影響を受けやすい他の再生可能エネルギーより信頼性が高いとされる。国内での商用化を見据え、実証運転で発電状況などのデータを取得。発電機や基礎の施工技術を確立する狙いもある。
 九電みらいエナジーは英国の潮流発電事業者SIMEC Atlantis Energy(SAE社)の子会社とEPC(設計・調達・建設)契約を締結。商用規模の出力500キロワットの発電機(高さ約23メートル、重量約1000トン)を輸入し、久賀島と奈留島の間にある「奈留瀬戸」の海底に設置する。
 当初は設置工事に国内の作業船を用いる予定だったが、コロナ禍で外国人技術者の入国が難しくなり海外のDP船を別途手配する方法に変更した。設置工事の実作業はSAE社子会社の日本法人から発注を受けた長崎県内の建設会社などが担当する。工事の検討や調整も含めて日本側を中心に行うことで工事ノウハウを蓄積できるとみている。

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