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東電設計、飛島建設ら4者/PC橋主桁のPC鋼材残存緊張力推定手法を開発  [2021年1月21日3面]

ひび割れ開口を捉える計測方法

 飛島建設と東電設計、高速道路総合技術研究所、東京理科大学の4者は、PC橋主桁のPC鋼材残存緊張力を非破壊で低価格、高精度に推定する手法を開発した。橋軸直角方向のひび割れが生じた桁が対象。車両通行時に閉じていたひび割れが開口する挙動をひずみゲージやπ型変位計、光ファイバーで計測、PC鋼材の緊張力を推定する。20日から販売を開始した。道路橋の老朽化が深刻化する中、「技術者不足などの課題を抱える地方自治体にも活用いただきたい」(東電設計担当者)としている。
 従来手法はコンクリートに切り込みを入れる破壊検査や微破壊検査が代表的。切り込みによって圧縮応力を解放させる要因になっていた。開発した推定手法は経年劣化で自然に生じるひび割れを活用するため、非破壊で行える。
 車両通行時にひび割れ開口を捉える計測方法は用途によって2種類を使い分ける。通常は計測に安価なひずみゲージとπ型変位計を採用。比較的長期の計測監視が必要な場合などは、計測区間が長く耐久性に優れる光ファイバーとひずみゲージを使用する。
 走行車両の荷重を利用して同一位置で繰り返して計測でき、通行止めの必要がない。計測車両が不要な上、安価な計測器を採用することなどで低コスト化を実現した。価格は計測データに基づく評価部分で100万円程度を見込む。
 4者は健全性評価に関する研究を2016年度に開始した。まずは要素試験体で載荷試験を実施し手法を確立。実規模試験体を用いた載荷試験で推定誤差約2%の精度を確認した。その後、供用中の橋梁(支間長20メートル、桁高1・4メートル)で自動車荷重を利用した計測によってマニュアルを作成。昨年に特許を出願した。

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