論説・コラム

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回転窓/現場の死亡者ゼロを  [2021年2月10日1面]

 統計データを長年整理していると一定の傾向に気付くことがある。損害保険会社に勤めていた米国のハーバート・W・ハインリッヒ(1886~1962年)が事故データから見つけたのが「ハインリッヒの法則」だ▼一つの重大事故の背後には29の軽度な事故があり、さらに背後に300の異常がある。この異常は事故にはならなかったが、危険な事象(ヒヤリハット)があったことを指す。つまりヒヤリハットが起きた段階で危険回避の行動を取れば、軽度の事故も重大事故も減らせるというのだ▼厚生労働省がまとめた2020年の建設業労働災害発生状況(速報値)によると、死亡者数は240人(1月7日時点)となった▼例年速報値に10~30人を足したものが確定値になるため、過去最小だった19年の269人を下回る可能性が高い。現場の安全担当者が感染症防止対策だけなく、安全対策も徹底して取り組まれた成果と言えるだろう▼建設現場ではいまICT(情報通信技術)を活用した作業のロボット化や機械化などが進む。これらの導入が進み、最終目標である「現場の死亡者ゼロ」をいつの日か達成してほしい。

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